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冥王星はやはり惑星? 議論が再燃
Victoria Jaggard
for National Geographic News
August 25, 2011
冥王星が公式に準惑星へ格下げされてから5年が経過した。しかし、「惑星」の定義に関する議論は
いまだ収まることがない。
アメリカ、メリーランド州にあるNASAゴダード宇宙飛行センターの惑星科学者マーク・クチナー
(Marc Kuchner)氏は、「言葉の意味をめぐる議論にすぎないのかもしれないが、細心の注意を払う
必要がある。これは惑星の定義が変更されたときの教訓だ」と話す。
「決定が下された後、世界中の天文学者があらゆる人から大小の苦情を受けた。惑星はとても私的な
存在だ。われわれは地球、月、そしてほかの惑星を自分の“故郷”の一部ととらえている。だからこそ
冥王星の一件で大きな動揺が起きたのだろう」。
また2006年の決定以降、天文学者たちは数々の科学進歩を成し遂げ、この問題はさらに複雑な様相を
呈している。具体的には、恒星を周回しない惑星の発見や、太陽系の誕生からの変遷に関する新たな
モデルなどである。
そして2012年、国際天文学連合(IAU)の総会が中国、北京で開催される。IAUは惑星の定義に関する
投票を呼び掛けた組織で、現在も多くの専門家が2006年の第26回総会決議5Aを見直すべきか見極めよう
としている。
◆準惑星の誕生
格下げの最大のきっかけは2005年、カリフォルニア工科大学の天文学者マイク・ブラウン氏が、
冥王星の属するカイパーベルトで冥王星より大きな天体を発見したことだった。「2003 UB313」という
仮称が付けられ、第10の惑星になる可能性も考えられた。
IAUは委員会を招集、惑星の正式な定義を決めることにした。そして2006年、チェコのプラハでIAUの
総会が開催され、惑星の定義の草案が投票にかけられた。内容は以下の通り。
a) 太陽を周回している。
b) 自身の重力によって内部からの力を上回り、静水圧平衡(ほぼ球形)を保つだけの質量を持つ。
c) 周回軌道の付近からほかの天体を一掃している。
投票の結果、冥王星とケレス、2003 UB313を準惑星と呼ぶことに決定した。また、準惑星は惑星の
下位に属する存在ではなく、太陽系の天体の新たなカテゴリーとされた。2003 UB313は後に「エリス」と
命名されている。
◆周回軌道の付近とは?
IAUの決定で最も賛否が分かれるのは、周回軌道の付近からほかの天体を一掃しているかどうかだろう。
カリフォルニア工科大学の大学院生としてブラウン氏の指導を受けたクチナー氏は、この定義は特に
主観的だと感じている。
(>>2以降に続く)
▽記事引用元 ナショナルジオグラフィック ニュース
URLリンク(www.nationalgeographic.co.jp)
▽画像 URLリンク(www.nationalgeographic.co.jp)
冥王星と最大の衛星カロン。手前は別の衛星
Illustration courtesy G. Bacon, STScI/ESA/NASA