【発生学】動物の細胞は自律的に集まって器官をつくっていた。巧妙な仕組みの謎が明らかに!~再生医療への応用期待~ 奈良先端大・理研at SCIENCEPLUS
【発生学】動物の細胞は自律的に集まって器官をつくっていた。巧妙な仕組みの謎が明らかに!~再生医療への応用期待~ 奈良先端大・理研 - 暇つぶし2ch1:一般人φ ★
11/06/01 22:25:49.69
 生物の器官を構成する細胞群は、球状に集まったり、層状に重なったり、立体的に配置されることで
適切に機能する。しかし、どのような仕組みで効率的に細胞の配置が決まるのかについては謎であった。
奈良先端科学技術大学院大学(学長:磯貝 彰) バイオサイエンス研究科 遺伝子発現制御研究室の松井貴輝助教の
研究グループは、小型の熱帯魚「ゼブラフィッシュ」をモデル動物として用い、器官の立体構造が形成される際、
細胞群の自律的な集合が“ひきがね”になることを世界で初めて明らかにした。この成果は、5月31日に
米国科学アカデミー紀要(Proc. Natl. Acad. Sci. USA)の速報版に掲載された。今後、本研究で明らかにした
メカニズムは、ES細胞やiPS細胞から器官を創成する再生医療の技術開発にも役立つと期待されている。
 生物の器官の配置は体内に効率よく収めるため、左右対称ではない。ゼブラフィッシュの左右非対称の配置を
決める器官であるクッペル胞(KV; Kupffer’s vesicle)は、発生の初期にKVの前駆細胞が細胞集団(クラスター)を
形成することにより発生する。このクラスター形成のメカニズムは知られていなかったが、松井助教は繊維芽
細胞増殖因子(FGF)を活性化する正の制御因子「Canopy1」がKV前駆細胞の中でFGFシグナルを調節している
ことを発見した。さらに詳細な機能解析を行った結果、FGFの働きを推進するCanopy1を介したポジティブ
フィードバックループが、細胞同士を接着して集団をつくる因子「カドヘリン1(Cadherin1)」の産生を促し、
KV前駆細胞のクラスター形成を自律的に引き起こすことが明らかになった。
 また、FGFを働かせるシグナルを遮断したゼブラフィッシュ胚では、KV前駆細胞のクラスター形成が正確に
できなくなることから、KVの形成不全や、器官配置における左右非対称性の異常が引き起こされることが分かった。
こうしたことから、KV前駆細胞のクラスター形成がKVの正確な器官形成や、正常な機能の獲得のために
不可欠なプロセスであることを裏付けた。

▽記事引用元 奈良先端科学技術大学院大学プレスリリース(平成23 年 5 月25 日)
URLリンク(www.naist.jp)

▽PNAS
「Canopy1, a positive feedback regulator of FGF signaling, controls progenitor cell clustering during Kupffer's vesicle organogenesis」
URLリンク(www.pnas.org)


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