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電子は「ほぼ完全な球体」:Nature論文
2011年5月27日
Duncan Geere
電子の動きをレーザーで観測することにより、電子がほぼ完全な球体をしていることが明らかに
なったとする研究結果が発表された。
正確に言えば、電子と完全な球体との差は0.000000000000000000000000001センチ未満に
すぎない。わかりやすく言うと、 1個の電子を太陽系の大きさにまで拡大した場合の形でも、
完全な球体と比べて、人間の髪の毛1本分の幅ほどしか歪んでいないことになる。
インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究チームは、フッ化イッテルビウムの分子を対象と
した研究で、電子の動き、とくに電子がスピンしているときに生じる揺れをレーザーで測定
した。ところが、そのような揺れは観測されなかったことから、電子が現在測定可能な精度
において完全な球体をしていると考えられるわけだ。[論文はNatureに掲載]
次のステップは、分子の温度を極限まで下げてその動きを制御するという新しい手法を用いて、
精度をさらに高めることだ。その研究結果は、反物質、とくに陽電子(電子と同じふるまいを
するが、反対の電荷を持つ粒子)の研究にとって重要なものとなる。
もし、さらに大きな差を見つけることができれば、宇宙で発見される反物質の数が、理論的に
予測されるよりはるかに少ない理由が説明できるようになるかもしれないという。
[日本語版:ガリレオ-佐藤 卓]
▽記事引用元 WIRED VISION
URLリンク(wiredvision.jp)
▽画像 水素原子の電子軌道を、確率密度を色づけした断面図で表したもの(今回の研究の画像ではありません)
URLリンク(img2.wiredvision.jp)
Wikimedia
▽記事中の関連URL
『Nature』掲載論文の要約
Improved measurement of the shape of the electron
URLリンク(www.nature.com)