11/02/16 23:06:45
人体を透過するエックス線は体内の臓器などによって進行方向がわずかにずれることを利用し、
これまで撮影が難しかった軟骨やがん組織などを画像化する新装置の試作機を開発したと、
百生敦東京大准教授らが16日、発表した。
超音波診断装置や磁気共鳴画像装置(MRI)より細かな画像を得ることができ、関節の軟骨が破壊される
リウマチや乳がんの早期診断に応用できる可能性があるという。
従来は、エックス線の吸収率の違いを利用しており、エックス線をよく吸収する骨はきれいに撮影できるが、
吸収しにくい軟骨などは写らなかった。
百生准教授らは、体内を透過するエックス線の進行方向がずれ、そのずれ方は筋肉や骨、
臓器など被写体の形や性質によって違うことに着目。
ずれ方の違いを画像化する装置を開発した。
これによって、輪郭が分かりやすい画像と、がん組織などの微小構造が密集していることが分かる画像を
新たに得ることができた。
共同研究グループの埼玉医大は、膝や指の軟骨、腱が識別できると確認。国立病院機構名古屋医療センターは、
患者から切除された乳がんの断片を撮影し、微小ながんが従来よりはっきり写った。
コニカミノルタエムジーは、検診に使えるような装置の実用化を目指すとしている。
▽画像
乳がんを写した従来のエックス線画像(左)と、新装置による画像。
丸く囲った部分のがんが、よりはっきりと写っている(国立病院機構名古屋医療センター提供)
URLリンク(img.47news.jp)
▽記事引用元 共同通信(2011/02/16 20:47)
URLリンク(www.47news.jp)
▽科学技術振興機構プレスリリース
万分の1度ほどのX線の屈折を利用した革新的X線撮影装置を開発
-乳がんやリウマチの早期診断を可能に-
URLリンク(www.jst.go.jp)