11/01/18 21:52:31
国立がん研究センターと医療事業サービス会社CICSは18日、世界で初めて院内設置型の加速器を用いたがん治療「ホウ素中性子捕捉療法」(BNCT)の共同研究を実施すると発表した。
効果測定や安全性確認などを経て、2012年度中の開始を目指す。
BNCTは、ある種のがん細胞にホウ素がよく取り込まれる性質を利用。中性子を照射すると、ホウ素がある所だけ核反応を起こすため、がん細胞のみを死滅させることができる。
療法自体は以前からあるものの、これまでは中性子を発生させるのに大規模な原子炉施設が必要で、普及は困難だった。
共同研究は、原子炉の代わりに加速器を用いる装置を開発し、BNCTを最先端の治療法として確立させることが目的。既に基礎的な研究を終え、専用施設の建設が始まっている。
対象となるのは、頭頸(けい)部腫瘍、悪性黒色腫、膵臓(すいぞう)がんなど従来の方法では治療が困難ながん。ホウ素が蓄積されることを陽電子放射断層撮影(PET)で確認できる症例に限られ、年間90例程度が見込まれるという。
(2011/01/18-19:20)
ソース:時事ドットコム
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