11/01/17 05:41:17
米南部アーカンソー州で大量の鳥が死んでいるのが見つかってから、世界各地で30件以上の
野生動物の大量死報告が相次いでいる。
大量死は珍しい現象ではないが、原因が特定できず、時期が近いことで、CNNなどが度々、
謎解きの番組を放送するなど米メディアも興奮気味。
何かの異変の始まりとみる「終末論」まで飛び出す始末だ。
アーカンソー州での野鳥の大量死は12月31日の深夜に起きた。スズメの仲間5千羽以上が落下。
当時、花火などの大音響が鳴っていたとの報告があり、寝ていた鳥が驚いて起き、
何かにぶつかって死んだとの見方があるが、はっきりしない。
ここから200キロ西の川では、魚8万匹余りが死んでいた。
3日に見つかったルイジアナ州での500羽の大量死では、送電線にぶつかったとの説が出ている。
その後、「スウェーデン南部で鳥50羽が落下」と報じられたのを皮切りに、「英国でカニが4万匹」
「ブラジルでイワシなど100トン」「米メリーランド州で魚200万匹」などの報告が相次いだ。
これまでの報道などによると、約10カ国、約30件に上る。
だが野生生物の大量死は珍しいことではない。日本でも昨年9月末、北海道岩見沢市の住宅地で
ムクドリ114羽が死んでいるのが見つかった。鳥インフルエンザは陰性で原因は不明だった。
米野生生物保健センターのウェブサイトには、報告があった大量死のリストが掲載されているが、
数十匹程度の「大量死」なら、全米では毎週のように起きている。
理由もそれなりに推定できる例が少なくない。「米国の魚200万匹」の原因は、州環境局が
「水温低下による影響」と発表した。感染症などの病気や水位低下、水質悪化、
化学物質などが死因と疑われることもある。
同センターのクリステン・シュラー博士は「大量死の多くは人口密度が高くないところで起きており、普段気づかれにくい」と指摘する。関心の高まりが、最近の「続出」につながっているというのだ。
とはいえ、現場では不安が広がったのも事実。インターネットのブログでは、中米マヤの伝説を
「2012年に人類が滅亡する」と解釈できるとの説などを根拠に「終末が近づいている」との警告や、
「政府が何かを隠している」「生物兵器の試験が行われたためだ」などの陰謀説まで飛び交う。
これらを、大手メディアも取り上げ、ちょっとした騒動になっている。
シュラー博士は「終末論などに人々が飛びつく理由はよくわからないが、最近の出来事をきっかけに、
野生生物に関心を持ち、その大切さに、みんなが気づいてほしい」と話している。
米ルイジアナ州の道路上に散乱した鳥の死体=AP
URLリンク(www.asahicom.jp)
生物大量死の例
URLリンク(www.asahi.com)
▽記事引用元 : 朝日新聞2011年1月9日5時1分
URLリンク(www.asahi.com)
*依頼ありました。 スレリンク(scienceplus板:165番)