10/12/08 14:52:35
核融合発電の基礎研究を行っている自然科学研究機構核融合科学研究所(土岐市下石町、小森彰夫所長)
は7日、超高温プラズマを生成する技術成果として、プラズマの電子温度をこれまでの1億7000万度
から2億3000万度まで高めることに成功した、と発表した。
プラズマの電子温度の高温度化は、11月16日に実施された同研究所の大型ヘリカル装置(LHD)
での実験で確認された。加熱電力1800キロワットのマイクロ波発振管を3本使用し、電力を
3400キロワットまで増強した結果、水素を用いたプラズマの電子温度が2億3000万度まで上昇。
同装置の記録を更新した。
土岐市のセラトピア土岐で7日開幕した核融合研究の「第20回国際土岐コンファレンス」で小森所長
が発表した。同研究所の竹入康彦実験統括主幹は「大電力の発振管としては世界最高出力に成功。
電子温度の目標期待値である2億度を超えられた」と成果を説明した。
同研究所は今月24日までの今期実験で、電子よりも重いイオンの温度をこれまでの6500万度から
8000万度程度に引き上げることを目指しており、成功すれば核融合に必要な1億度に一歩
近づくことになるという。
同コンファレンスには、国内外の核融合研究者約270人が参加しており、10日までの会期中、
計46の研究発表が行われる。
[岐阜新聞]2010年12月08日09:39
URLリンク(www.gifu-np.co.jp)
核融合プラズマの研究が進められている大型ヘリカル装置の制御室=土岐市下石町、核融合科学研究所
URLリンク(www.gifu-np.co.jp)