10/12/05 03:28:14
高速通信回線がない地域における遠隔医療の実証実験として、
小笠原村診療所と東京都立広尾病院の間を衛星「きずな」で
結んで通信実験を行い、その結果を発表した。
宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)と東京都小笠原村(以下、小笠原村)は
12月1日、インターネット衛星「きずな」を使用して小笠原村診療所と
東京都立広尾病院(以下、広尾病院)を結んで11月30日に行った
遠隔医療の実証実験の結果を発表した。
JAXAによると、この実験によって高速通信回線がない
「デジタルディバイド(情報格差)」地域を対象にした遠隔医療で
衛星通信の有効性が実証できたという。
小笠原村診療所と広尾病院の間での既存回線は64kbpsだが、
きずなの衛星通信を使用することで24Mbps、3チャンネルの
各種データを伝送できた。その内訳は放射線画像などの
ハイビジョン映像が約12Mbps、内視鏡映像やエコーが約3Mbps、
ハイビジョンTV会議が約9Mbps。
今回の実験は、以下の実験項目に関する模擬患者、シミュレータを用いて実施された。
複数の多発外傷患者発生時の初期救急対応
症例カンファレンス
上部消化管内視鏡動画伝送による診断支援
血液型判定のダブルチェック
処置の技術指導(穿頭血腫ドレナージ、胸腔ドレーン挿入)
JAXAでは「安定した高速通信を行うことで、緊急性が高い処置を
搬送前に安全に行うことができ、患者の状態の改善につながる」としている。
また、「現場で治療を完結でき、飛行艇搬送を減らすことにも効果がある」ほか、
「複数の医師の目を通すことで、診療の正確性の向上にも役立つ」ことが実証できたとしている。
※記者注:一部ソースを省略しております。詳細はソース先を参照下さい
実証実験概要図
URLリンク(image.itmedia.co.jp)
▽記事引用元 : TechTargetジャパン
URLリンク(techtarget.itmedia.co.jp)
JAXAプレスリリース : 超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)による
デジタル・ディバイド地域における遠隔医療実証実験の実施結果について 平成22年12月1日
URLリンク(www.jaxa.jp)
*依頼ありました。 スレリンク(scienceplus板:353番)
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