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カーボンナノリング 直径変える技術開発 世界初、名大の伊丹教授ら
名古屋大の伊丹健一郎教授(39)の研究グループは25日、
最短のカーボンナノチューブ「カーボンナノリング」の直径を自在に変えられる技術を、
世界で初めて開発したと発表した。
カーボンナノチューブは、炭素原子が筒状に連なった物質。
髪の毛の約1万分の1の細さで鉄の10倍以上の強度があり、次世代の素材として、
半導体などへの応用が期待されている。
伊丹教授のグループは昨年、カーボンナノチューブを構成する有機化合物
「ベンゼン」が12個つながった、最短のカーボンナノチューブ「カーボンナノリング」を作るのに成功。
今回はさらに、ノーベル化学賞を受賞した北海道大の鈴木章名誉教授が開発した、
有機化合物をつなげる反応「鈴木カップリング」を使い、
ベンゼンがそれぞれ14、15、16個つながった、直径1・9ナノ・メートル、2・05ナノ・メートル、
2・2ナノ・メートルの3種類のカーボンナノリングを作り分けることに成功した。
ナノは10億分の1の単位。
伊丹教授は「ベンゼンの数を変えることで、リングの直径を変えられる。
カーボンナノチューブの研究や応用に役立つだろう」と話している。
グループの論文は、独科学誌「アンゲバンテ・ヘミー・インターナショナル・エディション」電子版に掲載された。
▽ ソース YOMIURI ONLINE
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