10/11/19 19:35:50
秋田大環境資源学研究センター(秋田市)は18日、使用済みの珪藻(けいそう)土ともみ殻で、
純度99%以上の金属シリコン=?=の作製に成功したと発表した。
使用済みの珪藻土やもみ殻は炭素を多く含むために化学反応が早く、低エネルギーで作製が可能。
センターは太陽電池素材への利用を目指し、来年度までにコストなどを検証、事業化の可能性を探る。
中央シリカ(北秋田市)との共同研究。
ビールや緑茶などのろ過に使われた珪藻土と炭化したもみ殻を混ぜ、アーク炉で反応させて金属シリコンを作製した。
反応にかかった時間は、黒鉛と珪藻土の原土を使った従来の製法に比べ、3分の1に短縮した。
センターによると全国の珪藻土出荷量は年間約8万トンで、このうち約1万トンを秋田県内で採掘している。
再利用が可能になると、従来は埋め立て廃棄していたコストが軽減し、珪藻土採掘事業の維持も期待できる。
センターは、県のバイオエタノール試験事業で排出されるもみ殻も利用する考え。
秋田大工学資源学研究科の村上英樹講師は「現在、金属シリコンのほとんどは、中国からの輸入。
事業化できれば、採掘から商品生産まで秋田県で集積することも可能だ」と話している。
<金属シリコン> ケイ素原子の集合体。太陽電池の素材や半導体部品に使われる。
石油に代わる高分子材料の原料としても期待されている。
作製には膨大な電力が必要になるため、国内では生産されていない。
▽写真 使用済み珪藻土ともみ殻で作製した金属シリコン
URLリンク(www.kahoku.co.jp)
▽記事引用元 河北新報(2010年11月19)
URLリンク(www.kahoku.co.jp)