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京都大物質?細胞統合システム拠点の田中耕一郎教授や理学研究科の永井正也助教たちは1日、
氷砂糖などの有機結晶を構成する分子同士の結合を緩める手法を開発したと発表した。
遠赤外線を用いることで熱を加えずに済むのが特徴で、立体構造の異なったさまざまな結晶を作製できるようになるという。
有機結晶は、アミノ酸などの有機分子同士が互いに結合した構造をしている。
分子同士の結合だけを緩くして立体構造を変えると、融点が変化したり、結晶に新たな性質が生じるが、これまで効果的な手法はなかった。
田中教授たちは、電波と光の中間域に当たる遠赤外線の「テラヘルツ電磁波」を1兆分の1秒だけ結晶に当てることで、
結晶の水素結合を緩められることを確かめた。
熱が発生しないため、結晶を構成する分子の構造には影響がないという。
電磁波の周波数を変化させ、結合の緩め具合を変えることで、異なった立体構造の結晶を作ることができる。
田中教授は「製薬で有機結晶の精製への活用が考えられる」としている。
▽記事引用元 京都新聞( 2010年11月01日 22時39分)
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