10/10/22 23:57:45
遺伝子の変異は生存のための環境適応が必要かどうかに関係なく起きる―。
「中立説」と呼ばれるこの考え方が、従来知られていたよりも広い範囲で通用することを大阪大学の四方哲也教授や
東邦大学の岸本利彦准教授が明らかにした。大腸菌を使った実験の成果で、22日に発表した。
中立説は遺伝学者の木村資生氏が提唱し、分子レベルの進化研究で主流となっている。
研究チームは大腸菌が生存の難しい高温下で盛んに増殖しながら、環境適応と関係なく遺伝子に変異を起こすことをみつけた。
実験では大腸菌をセ氏37度で培養。増殖速度が一定になると温度を上げ、また一定になると上げる方法で523日、7560世代培養して変異などを調べた。
最後に回収した大腸菌はセ氏45.9度という、もともとは生きられない環境なのに盛んに増殖した。
遺伝子が変異を起こす速度は10倍以上に高まった。この時、環境適応と関係する遺伝子の変異の比率は特別高くはなかった。
従来、中立説に従えば増殖が盛んなときには変異はあまり起きないとされていた。
四方教授は「盛んに増殖するときにも中立説が通用することが分かった。
厳しい環境でも生物は自ら変異を増やし進化を加速している」と説明している。
▽記事引用元 日本経済新聞(2010/10/22 22:18 )
URLリンク(www.nikkei.com)
▽PLoS genetics掲載論文
URLリンク(www.plosgenetics.org)