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大量のミツバチが巣から姿を消す「蜂群崩壊症候群」について、兵庫県立大学と神戸大学の
研究チームは、稲などの害虫駆除に使う「ネオニコチノイド系農薬」が原因の可能性が高いとみ
て、30日から検証実験を始める。近年世界的な問題となっているミツバチの大量死や失踪は
農薬や巣箱に寄生するダニ、環境の変化などが重なって起こるとされているが、詳しい原因は
分かっていない。実験結果によっては原因が特定され、謎が解き明かされることになる。
研究チームは、県立大学自然・環境科学研究所の大谷剛教授と、神戸大学大学院農学研究
科の竹田真木生教授ら。
ミツバチの失踪は2006年ごろから米国で相次いで発生。日本でも09年春、21都県で果樹
などの花粉交配用のミツバチ不足が起こり、注目された。
大谷教授の研究用のミツバチも08年夏、約1万5千匹が200匹に激減した。翌年調べたとこ
ろ、ミツバチが運んだのは68%が稲の花粉と判明。周辺の田んぼではネオニコチノイド系農薬
が使われおり、ミツバチが同農薬を含む花粉を食べ、失踪したのではないかと推測した。
ミツバチの巣は、働きバチが育児や掃除、花粉集めなどを分業して成り立っている。大谷教授
は、昆虫の神経系統に作用して殺虫効果を生む同農薬が、ミツバチの分業を制御する神経伝達
物質の働きを妨げたとみている。
実験では、ミツバチに同農薬を塗り、透明な観察巣箱の中で、行動の変化を2日間かけて1匹
ずつ観察する。分析などを進め、2年以内の検証結果をまとめる予定。
大谷教授は「複合的要因とされている蜂群崩壊症候群だが、行動を分析することで根源的な原
因を解明し、ミツバチの失踪を防ぎたい」と話している。
(阿部江利)
【ネオニコチノイド系農薬】 ニコチンに似た作用を持つ農薬で、昆虫の神経系統に作用して殺虫
効果を示す。環境への影響が少ないとして、イネや果樹などの害虫、シロアリの駆除などに幅広く
使われている。直接噴霧するだけでなく、植物に吸収させることで、食べた害虫も駆除できる。
2008年の出荷量は1万8632トンで、農薬全体に占める割合は約7%。10年で約4・4倍に増えている。
ソース:神戸新聞
URLリンク(www.kobe-np.co.jp)
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