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海の酸性化、急速に進む 過去2千万年の100倍
大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が上昇し、海に溶け込む量が増えることによって、海水のアルカリ度が
低くなる「海洋酸性化」現象が、過去2千万年間の変動の100倍の速度で進んでいるなどとする調査報告書を、
生物多様性条約事務局(カナダ・モントリオール)が6日までにまとめた。
このままでは酸性やアルカリ性の度合いを示す水素イオン指数(pH)が、2100年には0・4~0・45
低下すると予測され、海域によっては2030年ごろから海の生態系に影響が出る懸念があるという。
事務局は、10月に名古屋市で開く生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で採択する、
海の生物多様性保全に関する決議案に、酸性化を食い止めるため各国に温室効果ガスの排出削減を求める
文言を盛り込む意向だ。
報告書によると、過去250年間で海水のpHは約0・1以上低くなり、その速度は過去2千万年間の自然変動の100倍になる。
酸性化が進むと、海水中の炭酸イオンの濃度が低くなり、サンゴは骨格を、貝などは殻を作ることが難しくなるが、
既に海水中の炭酸イオンの濃度は、過去80万年で最も低くなっている。
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