11/11/08 13:43:37.68
>>49
ワイン等と違ってウィスキーは樽のまま熟成させるため、収穫年度による違いよりも
樽の種類や大きさや熟成場所の方が重要になります。
たまたまある年に評価の高いカスクが生まれると、場所的にその周辺のカスクや
同じような条件で熟成されたカスクがテストされ、かつ市場に受け入れられたものと
似通った傾向のものをその時点でリリースすることになります。
その結果、2009年頃からのキャパドニックの1972や、トマーチンの1976のような状態に
なるわけです。シングルカスクならではの事情ですね。
したがって、仮に20年前にボトリングされたキャパドニックの1972が美味しいとは
限りませんし、10年後にボトリングされたトマーチンの1976が優れているとは限りません。
あくまでも数多くの樽の中から、売れる物を選んで出していると言うことを忘れないで下さい。
それとは別に、何らかの理由でその年代にだけある味わいというのはあります。
たまたま2年間だけヘビーピートにしてみたとか、たまたま蒸留機の問題でパフュームが
強く付いたとかそういうものです。近年では80年代のボウモアに顕著に表れた
パフュームが有名ですね。
以上のようにワインのような当たり年とは事情が異なりますが、概ね材料が豊作の年は
良いウィスキーも数多く出る傾向があるようです。
要するにビンテージそのものはワインほど気にしなくていいって事です。