07/04/08 07:11:03 J+FPj11P
>>195-196 >>201 >>224
どうもありがとうございました。
このスレで、「複眼の映像」(橋本忍 著)のことを知り、読んでみました。
いやぁ面白い。一気に読んでしまいました。
自叙伝であり、同時に黒沢明日秘話であり、シナリオの書き方のコツの教科書であり、
映画論であり。。。とにかく面白かった。一気に読まさせていただきました。
でも、この本は、ただの本ではなく、橋本忍氏渾身の「遺書」のような気がしました。
理由は、自叙伝は遺書だとするP250の記述と、「夢」を黒沢監督の映像での遺書だと
受け止め、同時にそれを一番好きな作品だと言っていたからです。
たぶん、橋本氏は、残る力を振り絞り、全力でご自身の生のエッセンスをこの本に
こめたのではないかと、そんな気がしました。
内容的には、前半のワクドキと対照的に後半のすすけた感じが気になりました。
あけっぴろげに書けない何かがあるのかもしれません。
ただ、シナリオの書き方の精神的なシステム(手の内)をさらけ出したりしてるので、
シナリオライター希望者にはまた別な面白さを感じるかも。
久々にいろいろな意味で、面白い本でした。
ご紹介いただきありがとうございました。