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約８００人の本籍がある大阪城＝大阪市中央区
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「大阪城に何人の本籍があるかご存じですか。８００人もいるんですよ」
大阪城を一望できる大阪市中央区の学校施設で８月２７日に開かれたトーク形式のイベントで、大阪
市の平松邦夫市長が、こんな話題を持ち出した。
「本籍をどこに置いても構わないことが問題だ」と戸籍制度の欠陥を指摘した。戸籍法には本籍を置く
場所について明確な条文がない。このため皇居がある「東京都千代田区千代田１－１」や富士山頂、
東京ディズニーランドに本籍を置く人がいる。法務省は「地番のない川や湖を除けば、どこにでも本籍を
置ける」と解釈している。
日本の戸籍制度は明治５年に導入された「壬（じん）申（しん）戸籍」が原点。国が世帯単位で居住実
態などを把握することが目的で、戸籍の管理責任を筆頭者の「戸主」に負わせた。戦前・戦中は「家制
度」のもとで本籍も「家」に固定され、戦後間もなく家制度は廃止されたが、棚村教授は「家単位で家
族を把握する意味では今も実質的に家制度は残されている」と指摘。相続人探しが難しい身分証書制
度に比べ、家族関係をさかのぼれる戸籍制度の優位性を認めたうえで警告する。
「同居親族の届け出に依存する日本の戸籍制度は、家族関係が希薄化する現代社会では限界。民
生委員や介護ヘルパーなどの第三者を届け出に関与させないと制度は維持できなくなる」
不自然な所に戸籍を動かした人は何かある人。