11/01/30 11:45:59
【お年玉挨拶@着物の日 3/3】
諄うは御座いますが、舞台というものはTV・映画と違いまして一方通行のものでは御座いません。TV・映画ですと、寝ていようと御喋りしていようと
物を食っていようと、画面は、まぁ一方的に進むものでは御座いますが、御芝居はそうはいきません。御客様一人一人のエネルギーがお芝居に
影響するもので御座います。どうか短い時間では御座いますが、一期一会。同じお芝居、25日間やっておりますけれど、もう人生二度と再び「同じお芝居・
同じ空間」というものは御座いません。役者一同、出演者一同、スタッフ一同、この一瞬に懸けましてこの一瞬が御客様の記憶の中に永遠と残りまする様、
一所懸命に務める次第で御座います。
先程、御客様を撮りに来たわけではないと申しましたけれど、早速あそこらへん(指さしながら)撮って御座いますけれど…まぁ…途中で居眠りをされたら
あのカメラがス―ッとこう、クローズアップになると、心得て下さいませ。あとは気楽に!映像撮りますけれど、本当に…何か緊張が伝わりますけれども、
関係御座いません!!!!この場が楽しけりゃ、それでイイんです!どうかこの短い時間を皆様と共有いたしまして、どうか皆様が幸せな気持ちで、
御自宅に帰られて、今年1年…不景気な世の中では御座いますが、皆様により一層の幸せが訪れます事、益々御家紋が御発展されます事、
伏してお祈り申し上げます。
最後まで、ごゆるりと御見物下さいますように、どうか日本の世界に誇ります伝統芸能であります歌舞伎が、此の後、500年600年、いえ1000年2000年と
どうか、子々孫々まで続きまする様、皆様方の熱い熱い歌舞伎に対しまする御贔屓・御引き立ての程、(徐々に歌舞伎口調に変化しながら)
隅から隅まで、ずいぃぃぃ―っとぉ、(大向こう:澤瀉屋!)乞い願い上げ奉りまするぅっ!!!!(亀:深々とお辞儀・客席:拍手)