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踏切事故、減速遅れ「過失」…ＪＲ運転士を書類送検
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北海道旭川市のＪＲ宗谷線の踏切で昨年５月、特急と軽トラックが衝突した事故で、道警は２日、前方の安全確認を怠っていたとして、特急の男性運転士（６１）を業務上過失往来危険容疑で旭川地検に書類送検した。
踏切では危険を知らせる発炎筒がたかれていたが、特急は衝突直前まで最高速度に近いスピードを出しており、道警は運転士の不注意が事故を招いたとみて、裏付け捜査を進めていた。
踏切事故を起こしたＪＲの運転士が同容疑で立件されるのは極めて異例。
この事故は昨年５月２３日午後８時２０分頃、同市永山町の「永山町７丁目踏切」（警報機・遮断機あり）で、稚内発札幌行き特急「スーパー宗谷４号」（４両編成）と、踏切内で立ち往生していた剣淵町の無職男性（当時８０歳）の軽トラックが衝突。
軽トラックの男性は逃げて無事で、乗客５４人にもけがはなかった。
捜査関係者によると、通行人が衝突の約３分前、踏切に設置された「非常ボタン」を押し、発炎筒４本をたいた。
異常を知ったＪＲの通信指令は特急に２度無線連絡をしたが、運転士から反応はなかったという。
特急は時速１００キロ超で踏切に接近、約２６０メートル手前で緊急ブレーキをかけたが、間に合わなかった。
事故後、運転士は「前は見ていたが発炎筒の光は確認できなかった」と説明したことから、道警は再現実験を実施。
現場は見通しが良く、発炎筒の光は約８７０メートル先からも確認できたことから、道警は運転士の過失を問えると判断した。
事故後に病死した軽トラックの男性についても、被疑者死亡のまま過失往来危険容疑で書類送検した。
（2011年3月2日 読売新聞）
昨年５月に特急と軽トラックの衝突事故が起きた踏切。線路は直線で見通しはいい←写真説明