10/10/09 00:34:39 w/KbYrCU0
本州と北海道を結ぶ主要な移動手段が飛行機しかないということ自体が本来有り得ないことなのだ。
もともと、鉄道と青函連絡船により繋がっていた本州と北海道は、
事実上の青函連絡船(に列車を乗せて渡ること)を廃止し、
空路だけに本州と北海道の交通を委ねた。
これは一見飛行機が早く実用的であるように見え、当たり前のように錯覚するが、
本来、北海道は本州と鉄道で永く結ばれていたのであり、
鉄道での行き来が自然な形だったのだ。
今回、北海道新幹線開業により、新函館が暫定的な北海道の鉄道による玄関となり、
本来の鉄道による本州と北海道の実用的な利用が復活する。
つまり、新幹線の開業は本来新規開業ではなく、鉄道のリバイバル開業になるのだ。
日本人が100年近く慣れ親しんだ鉄道による本州と北海道の往来が再び復活する。
言い換えれば、青函連絡船廃止から新幹線開業までの間、飛行機が本州北海道間の唯一の
移動手段となってきたことこそ、暫定的であるにせよ異常だったということ。
国内の移動に使う交通手段として、飛行機は本来鉄道の補完手段であるべきで、
狭い日本の国土を飛行機だけが唯一の移動手段である地域は、
鉄道の引くことのできない離島か、沖縄だけに限定されるべきものだった。
新幹線開業により、本来の鉄道による移動に回帰する本州と北海道の間の交通手段は、
新幹線の開業とともに、自然と新幹線が選択されるようになるのが当然の帰結。
所要時間の5時間程度は、これまでの鉄道による移動時間と比べれば大幅に短縮され、
日帰りも可能となり、十分実用的な時間だと言える。
過去、青函連絡船を使用していたころと比べれば、信じがたい短縮となる。
時速500キロで1万メートルの上空を飛ぶ飛行機の所要時間が短いのは当たり前で、
本来、国内の、それも永年鉄道の通じていた本州と北海道の行き来に飛行機を使用すること自体、
不自然なのだ。
人間の習性は、長年慣れ親しんでいたものに回帰する。