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>>92に続く平行世界もの
◎JR東日本LEB-E300形直流電気機関車
製造年 1996-97 要点 碓氷峠 リニア
○国鉄が破産寸前の1980年代に東北上越新幹線が開業したが、それらの利益が高金利の建設債務と並行在来線の赤字で
相殺されて経営改善には貢献しなかった、という教訓から、整備新幹線の建設には、一に財源には公的無償資金援助、
二に並行在来線の経営分離の自由が認められた。
北陸新幹線高崎・長野区間着工の際、JR東日本は並行在来線の横川・篠ノ井区間を経営分離する事を表明。
JR東が発足当時とは想定外の黒字であった事から『税金等の公的資金の援助で新幹線という金の卵を手に入れて、
赤字の在来線を納税者に押し付けるとは、そこまで一民間企業を厚遇して良いものだろうか』云々の批判を受け、
結局、インフラを第三セクターの第三種鉄道事業者の保有とした上でJRが第二種鉄道事業者として運営を継続する事で、
97年秋の長野新幹線開業の際に横川・篠ノ井間が新しいJRの地方交通線として信越本線から分離する事になった。
この上下分離は他にも波及した。
新幹線開業後の該当区間の合理化の一環として軽井沢・横川間―最急勾配66.7‰の碓氷峠区間では粘着運転を止め、
鉄輪式リニアモーターカーを採用、急勾配はレール間にリアクションプレートを敷設してリニアモーターで克服する
専用の補助機関車の投入を決定。それが、LEB-E300形。
形式称号は、番号はJR貨物を参考にその他の直流電機を示す300、動輪が二つなのでEB、リニアのL、東のE。
VVVFインバータ制御で、軸配置は2-B-2、中央台車にレール上自走用の動輪軸用モーター二つがリンク式で装備され、
両端台車にはより強力な登坂用のリニアモーターを各一個。
プレート敷設の急勾配区間では二つのリニアモーターの援護で登坂し、同機一両で最大八両分の電車を推進牽引可能。
電車やEF62とは協調運転せず。意匠は、ED95を彷彿させるEF66様先頭にデッキと貫通扉を追加したが如く。
回生・発電併用ブレーキ、双頭連結器、パンタ二基、各種特殊保安装置などを搭載。
96年に試作機登場し、同区間一部プレート敷設後、試運転開始。
97年10月の長野新幹線開業に伴いEF63退役し代わってLEB-E300が就役。
補機対象は専ら107/115/E127系二・三両編成だが、臨時で189/489系六両の時も。
現役。