07/05/19 01:24:20 XTeuCXCJ0
トヨタの“謙虚さ”とDoCoMoの“傲慢さ”から見える経営の本質
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●ドコモ2.0は、大きな過失。
番号ポータビリティ実施後の契約純増数の推移を見てみると、ドコモの一人負けといった状況になっています。
さらに、まずいことにドコモの経営陣は、このタイミングで経営者としては絶対にやってはいけないマーケティング上の重大なミスを犯しました。
それは、今、ドコモが大々的に広告している「ドコモ2.0」という広告です。
『そろそろ反撃してもいいですか?』のキャッチコピーを見て分かるように、この戦略は完全に同業他社に反発し、それを打ち負かすことだけを考えたものです。
こういった考え方を、経営学では、「コンペティティブ・リタリエーション(競合反発)」と呼び、経営者が選んではいけない戦略の1つになっています。
なぜなら、この考え方は、業界収益をなくし、自分も相手も血だらけになるだけという結果をもたらすからです。
ドコモにしたところで、例外ではないでしょう。
確かに、値引き合戦に持ち込んで、資金による体力勝負になれば、ドコモが勝ち、ソフトバンクが負けるのは自明です。
しかし、「反撃しても、いいですか?」などという挑戦的なキャッチコピーを見れば、消費者は「値下げするのかな?」と思います。
結果、消費者の買い控えを引き起こす可能性があります。
つまり、大々的な広告は打ったが、買う人はいなかったという最悪の結果につながる危険性が高いと私は思います。
ドコモが採るべき正しい道は、新しいサービスの開発や今とは違う土俵を、他社に悟られることなく、作ってしまうことだったのです。
競合反発など、最悪の選択だと言わざるを得ません。
もし私がドコモの社長なら、今回の広告を作った人を解雇するでしょう。
それくらい、これは経営の基本に背いた大きな過失だと思います。
事業のタイミングによっては、経営がよくわかっていなくても、企業が大きく成長することはあります。
しかし、それを継続することはできません。
ドコモには、トヨタをお手本にして、経営の基本を1から学び直してもらいたいと私は思います。