11/09/20 23:52:21.73 3MzZOc2oO
「お母さん!」
キャシー中島がクルリとその首を僕に向けました。その目は獣のそれではなく底の見えない知性を湛えたナニか…だったような気がします。
【小僧 ヒトには知らなくてよいコトがアール】
「さあて、買い物しながら帰りましょうか。お昼ご飯はなにがいい?」
母がすっくと立ち上がり笑顔を向けてきました。
僕はなにか重要なことを考えていたような気がしていましたが、すぐにお昼ご飯のおかずのことで頭がいっぱいになりました。
僕らは並んで歩きはじめました。
【舐めるなら肉にしろ】
声が聞こえたような気がして振り向くと、そこには犬がいるだけでした。
「ハンバーグがいい」
僕のお腹がグウと音を立てました。
寮の影が歩道を色濃く塗り潰していました。