死ぬほど洒落にならない怖い話を集めてみない?276at OCCULT
死ぬほど洒落にならない怖い話を集めてみない?276 - 暇つぶし2ch439:本当にあった怖い名無し
11/08/14 12:06:42.67 LDULDN+G0
始まりは些細なことからだった。
守備の名手で鳴らした二塁手柏木が送球を誤り、相手チームは九回裏にしてその試合始めてのランナーを二塁に置いた。
柏木はなにかにつまずいたようで、やたらと足下を気にしている。
二点リードしているし、どう考えても相手は格下校だ。何の問題もない。
完全試合こそ逃したが、エース二宮はあっさり次の打者を三振にとり、ノーヒットノーラン達成だろう。
そんなことを考えながら、俺は右翼を守る自分の守備位置を確認した。
次の打者は確か右打ちが得意だったはず。さっきも強い当たりがライナーで飛んできた。
初球、快音とともに打球が上がった。
芯でとらえた当たりだが、伸びが足りない、単純なライトフライ。
俺が腕を上げて捕球態勢に入ったそのとき、背中を誰かに押された。
バランスを崩した俺の目の前に打球が落ち、バウンドした。
考えるより先に体が動き、すぐさま中継へボールを回した。
心臓の鼓動があり得ない早さに感じる。
俺の公式戦始めてのエラーだった。
いや、エラーなのか、明らかに誰かに突き飛ばれた。二つの手のひらの感触がまだ背中に残る。
二宮も明らかに動揺している。
四番に対しストレートの四球を出し、二死満塁。
まずい、どうしてこうなった。さっきのはなんなんだ。
俺のせいか、いや、柏木がエラーしなければこんなことには、
こっちに飛んでくるな、頼むから飛んでくるな。
野球的思考は完全に麻痺している。
ライト線に落ちた打球の処理にもたつく間に相手チームのベンチが歓喜に沸いた。
九回裏二死からの逆転サヨナラ負け。
試合後誰かがこう言った。
グラウンドには魔物がいる。
魔物、、、
あのとき俺の背中を押したのは、、、



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