11/07/01 21:36:50.49 eSWHhk4M0
普通の生活に戻ってからAは妙な使命感に駆られてあの寺についていろいろ調べている。
俺も一緒に調べるようにとしつこく言ってくる。
A「Hさんも一緒に調べましょうよ。いいんスか?このままで。あの女の子がかわいそうですよ。」
俺「・・・あれはなんなんだよ。最後の住職は。」
A「あれは・・・あの女の子なりに俺たちを引き戻そうとしてやったのかもしれませんし、
Hさん気がつかなかったと思いますけど、井戸であの光景を見てる時に横であの女の子がずっとHさんのことを見てたんですよ?」
全く気がつかなかった。なんとも言えないが、もしかしたらAの言うとおりかもしれない。
あの女の子は気がついてくれないSさんとOさんを諦めて、俺達に助けを求めた。
そういうことなのかもしれない。
何かしてやりたいと思う気持ちはあるが、俺には無理だ。
正直言って何度も見たあの女の子の顔や服装はあまり覚えていないが、あの坊主の笑顔は忘れられない。
女の子を突き落とした後のあの嬉しそうな笑顔。
今でもふいに思いだされて一人でいられなくなる。
俺には無理だ。申し訳ないがこれ以上は関わりあいたくない。