11/06/12 15:03:05.76 Y5gCNygU0
あいつの名は『仁目 権(じんめ けん)』
人の町に下りてきたころ、変化に失敗して人間の顔をした犬になっていたところを、
982:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:04:24.52 Y5gCNygU0
俺の親父に助けられた犬神である。
……あいつがいるから、この辺りに野良犬は、いない。
983:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:05:48.31 Y5gCNygU0
私は困惑しました。
いや、困惑したというよりは、まったく理解の域を超えていたのですが……。
984:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:06:41.13 Y5gCNygU0
ありのまま今、起こった事を話します。
先程、つまりは夜も更け切り、日付が変わった頃の話です。
985:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:07:56.44 Y5gCNygU0
長風呂によって本日分の仕事による汗と疲れを流し終えた私は、慣例に倣って冷たいお茶を一飲みしていました。
さて、これからどうしよう。
986:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:09:38.78 Y5gCNygU0
明日にもまた仕事があるけれど、今すぐに寝てしまうのは深夜という一日のうち最も落ち着ける時間を無駄にしてしまうんじゃないのか。
私はそのように考え、ストレッチを行いつつ室内を見渡してみたのです。
987:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:11:12.15 Y5gCNygU0
そうそう、私事ではありますが、就寝一時間前のストレッチは心地よい眠りを齎すエッセンスともなりえるんですよ。
知っていましたか?
988:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:12:07.48 Y5gCNygU0
……そうですか、フフ。失敬。
話を戻しましょう。
989:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:13:09.17 Y5gCNygU0
室内は、まるで静寂そのものでした。
当然ですよ。
990:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:14:32.45 Y5gCNygU0
深夜なので近隣住宅が騒音を立てないのは勿論のこととして、
この室内はというと、今しがた入浴を終えた私が立ち入ったばかりなのですから。
991:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:15:25.00 Y5gCNygU0
オーディオはもとより、テレビやラジオ。それらばかりか蛍光灯すらも。
つまり、室内には人の気そのものが無かったと言う方がより適確なのでしょうか。
992:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:16:55.67 Y5gCNygU0
部屋に踏み行った私がしたことといえば、せいぜい蛍光灯のスイッチを入れた程度のことです。
就寝前にテレビやオーディオなどで神経を高ぶらせてしまうと、せっかく築き上げてきたリラックスムードが台無しですからね。
993:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:19:09.23 Y5gCNygU0
心地良い眠り。
やたらとゴミったらしい日々の中において、これほど安らげる瞬間はないものでして。
994:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:20:24.32 Y5gCNygU0
だからこそ気を遣っているのですよ、私は。
おっと、またも話が逸れてしまいましたね。フフ、失敬失敬。
995:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:22:20.44 Y5gCNygU0
ともかく、暫くの間、無音という室内の空気を愉しんでいた私でしたが……突然。
そう、突然!
996:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:24:14.25 Y5gCNygU0
カチリとスイッチの入るような音がしたかと思うと、独特のブゥーンという音が次ぎ、直後、テレビに光が灯りました。
何が起こったんだろう。
997:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:25:02.12 Y5gCNygU0
私が今一つ事態を飲み込めない間に、テレビからは下品を匂わせるBGMと、
それに見合うような深夜番組のオープニング―数人がケツを振るものですが―が流れ始めました。
998:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:26:25.95 Y5gCNygU0
なぜテレビが?
私はリモコンを手にしてはいない。
999:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:28:16.84 Y5gCNygU0
となると、電波の乱れか何か?
しかし私は、電化製品の類いを身に着けてはおりませんでした。
1000:本当にあった怖い名無し
11/06/12 15:28:34.20 7LYVUAKPO
千里と大復活愛
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千本目の蝋燭が消えますた・・・
新しい蝋燭を立ててくださいです・・・