11/06/12 13:18:43.37 3E2o42/k0
メリーさん「私、メリーさん。この七草粥…だっけ?なんか地味に美味いよ~♪」
918:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:22:26.53 3E2o42/k0
メリーさん「私、メリーさん。実は私……35歳だったの」
919:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:24:08.86 3E2o42/k0
メリーさん「私、メリーさん。成人式で調子にのって暴れてた奴等を全員タタんじまったの」
920:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:26:30.88 3E2o42/k0
電話を取るたび、忍び寄ってくるその呪い。
忍び寄るメリーさんの恐怖に男は晒されていた。
921:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:27:48.49 3E2o42/k0
「私、メリーさん。いま貴方の家の扉の前にいるの」
ガンガンと鉄製の扉を叩く音が響く。
922:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:28:29.02 3E2o42/k0
まるで殺意が叩きつけられるような音が耳に障る。
今日ここで死ぬ。殺される。男は己の運命を悟り、歯軋りした。
923:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:29:20.33 3E2o42/k0
そうか。それもいいだろう。昔人形を捨てた自分にも非はある。
だが―
924:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:30:48.94 3E2o42/k0
扉を叩く音が止み、静寂の後、電話が鳴る。
最後の通話。最期の瞬間。
925:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:32:16.10 3E2o42/k0
「私メリーさん。今あなたの後ろにいるの」
―ただでは死なん!!
926:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:33:52.49 3E2o42/k0
男は素早く太刀を抜くと己の腹に突き刺した!!
研ぎ澄まされた刃は男の身体を貫通し、その背後の『何か』をも貫く!!
927:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:35:15.49 3E2o42/k0
火によって鍛えられた優れた太刀には魔を滅する力が宿る。ひとたまりもあるまい。
呪われた人形を確かに貫いた感触に、男は口元から鮮血を垂らしながらも笑みを浮かべた。
928:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:36:39.94 3E2o42/k0
悔いはない―。
太刀を刺した腹は熱を帯び、頭から血の気は失せ、口から落ちる鮮血は量を増していく。
929:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:37:59.31 3E2o42/k0
男が失われていく己が命を冷静に看取っていると、その背後から声が聞こえた。
「ひどいよう……おにいちゃん……めりぃ、ただ、あそびたかっただけなのに……」
930:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:40:12.75 3E2o42/k0
ぽろぽろと清らかな涙を流す少女の声に、男の瞳が見開かれる。
なんということだ。まさか。
931:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:41:00.84 3E2o42/k0
「甘えんぼうタイプのメリーさんとは……無念……!」
失血と失意に男が床に倒れこむ。広がっていく血だまり。霞んでいく視界。
その先で、崩れ行く西洋人形が小さな手を伸ばしていた。手を掴み、瞼を閉じる。
932:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:43:10.05 3E2o42/k0
ああ、どうして殺すことばかりを考えていたのか。これこそが剣に生きた己の業なのか。
お人形のような少女とキャッキャウフフするIFを思い浮かべながら、男の生涯は幕を閉じた。(完)
933:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:43:51.12 3E2o42/k0
メリーさん「私、メリーさん。今から教習所に行ってくるの」
934:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:44:50.02 3E2o42/k0
メ「私、メリーさん。いま教官の後ろにいるの」
教「ちょっとメリーちゃん、前、前!」
935:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:46:05.99 3E2o42/k0
メリーさん「私、メリーさん。今、露天風呂に入ってるの」
936:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:47:18.87 3E2o42/k0
「私、メリーさん。今、あなたの真後ろにいるの
あ、振り返ってもダメだよう。ちゃんと視線が届かない死角に移動するから♪
常に後ろにいるからよろしくね」
937:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:48:43.67 3E2o42/k0
私メリーさん、今日は天気がいいの
私メリーさん、今日が約束の日なの
938:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:50:23.78 3E2o42/k0
私メリーさん、今から君に会いに行くの
私メリーさん、これから君に会いに行くの
939:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:51:04.90 3E2o42/k0
私メリーさん、君に会うシュミレーションをしてるの
私メリーさん、苦笑いなんてさせないの
940:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:54:39.72 3E2o42/k0
私メリーさん、今東京は渋滞なの
私メリーさん、今スクーターに乗っているの
941:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:55:23.12 3E2o42/k0
私メリーさん、君のところまで一気にワープしちゃうの
私メリーさん、今ベランダに居るの
942:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:57:49.78 3E2o42/k0
私メリーさん、トマトが可愛いの
私メリーさん、できる限りのおしゃれをしてるの
943:本当にあった怖い名無し
11/06/12 13:59:08.70 3E2o42/k0
私メリーさん、お気に入りのマスカラをつけているの
私メリーさん、恋愛って素敵なものね
944:本当にあった怖い名無し
11/06/12 14:00:28.31 3E2o42/k0
「……ねえ」
僕は背後に立つ彼女の方を振り返った。が―
945:本当にあった怖い名無し
11/06/12 14:01:37.84 3E2o42/k0
「……久しぶりに聞くけど……なんで顔見せてくれないの?」
―既に、視線の先には彼女はいない。相変わらず背後に立ったまま
946:本当にあった怖い名無し
11/06/12 14:02:27.38 3E2o42/k0
……いや、そう表現するのは正確じゃない。振り返った俺の背後へと、一瞬で移動
した、と言うべきかな。
947:本当にあった怖い名無し
11/06/12 14:03:46.72 3E2o42/k0
「だって、私メリーさんなの」
「いや、それは何度も聞いたし、わかってるんだけどさ……」
948:本当にあった怖い名無し
11/06/12 14:04:43.90 3E2o42/k0
「種族的本能なの?」
「……だから、俺に訊かれても」
949:本当にあった怖い名無し
11/06/12 14:05:32.90 3E2o42/k0
彼女と知り合ってから、もう随分経った。出会いは、彼女の名前を見れば
わかるように、不意にかかってきた彼女からの電話。幸い、殺った殺られた
の類のメリーさんではなかった事もあり、何度か話をしている内に意気投合。
950:本当にあった怖い名無し
11/06/12 14:08:01.50 3E2o42/k0
今では、たまに一緒に連れ立って出かけるくらいに仲良くなった。
一般的な価値観で言えば……まあ、その……付き合ってる、と言えるくらい
951:本当にあった怖い名無し
11/06/12 14:08:44.51 3E2o42/k0
ただ、僕たちの交際には、一つの大きな問題があった。
「……顔見た事無いのに、付き合ってるって言えるのかなぁ」
952:本当にあった怖い名無し
11/06/12 14:20:09.03 3u4A+y2S0
メリー?とかいうの?つまんないな。萌えラノベみたい