11/04/03 21:37:22.05 K8qZob/80
小学校2年生の時の話です。
とある土曜日、親戚で不幸があり両親ともにお通夜へ出席することに。
私は一人家で留守番する事になりました。父はそのまま泊まり込みで、
母は12時前には帰れるから、ご飯を食べてシャワー浴びたら寝ときなさい
と言い残し外出。私は一人きりの時間を不安混じりにも見放題のテレビを見て
エンジョイしておりました。
うちは九州の田舎なので隣家とも少々距離があり、あたりはとても静か。
8時9時台のバラエティーも終わり、ニュースの時間帯になってくると
あ~もう何もする事無いな~お風呂入って寝ようかなという感じに。
寝転がってマンガなど読みながら暫くだらだらしてますと、玄関のドアをノック
する音が。てっきり母が帰ってきたのだと思って私は玄関へ駆けていきました。
すると磨りガラスの向こうに大きな人影が。母は身長150センチくらい、父
にしては横幅がある、?と言う気持ちで「はい」と声をかけたら
野太い男の人の声で「お嬢ちゃん、お父さんいるかな?」と。
うちの父はかなりの酒飲みで、父の飲み仲間がよく家へ来て飲み会をやっていた
のですが、てっきりその友人の一人かと思い、不用心にも「お父さんはお葬式に
いっていません」と即答しました。すると暫しの間の後「お母さんは?」と。
母は飲み仲間の人たちからは、親しみを込めて”マサエさん”と呼ばれたのです。
子供心にも疑念を感じ、あれ?この人家に来る人じゃないのかな・・・、どうしよう、
何て答えようともじもじしてると、今度は少しキツい調子で「お母さんもいないの?」と。
私はそこで、この人はどうしてなまってないのだろう?と気がつきました。
明らかに地元の人の話すアクセントではないのです。段々と不安が胸を占めていき、
男の質問に答えられずにいると、今度は優しげな猫撫で声で「お嬢ちゃん、一人かい?」
と聞いてきました。