11/01/13 16:06:59 dgeI4id10
しかしそれからというもの、帰宅が深夜の時はほぼ毎日ドアをノックされた。
イタズラにしても気持ち悪かったので、管理人に連絡してアパート全体にポスティングしてもらったり、
いろいろしてもらったがノックは止まらず。
そのうちこっちも慣れてきて、ノックされるのは深夜3時半~4時の間に集中していることがわかり、
ある日、どうしても犯人を突き止めたくなった私は、3時10分頃からドアの前に張り付いて
覗き穴を見続けるというヒマな手段に出たw
覗き初めて30分くらい経ったとき、『トントン』と音がした。
覗き穴には誰も映っていない。
というより、ドアから音がしない。
後ろから聞こえる。
開け放ったワンルームのドアを通り越して、ベランダのドアを叩かれた。
私が覗き穴を覗いているのは、その時点で私しか知らない。
なのに覗き穴ではなく、ベランダのドアを叩かれた。
私はそのときまで、ノックは人為的なものであるとしか考えていなかった。
人外のものがノックしているなんて、考えたこともなかった。
私はその時初めて背中が薄ら寒くなった。
しかし引っ越し費用なんて用意出来ない私は、その後もその部屋に住み続けた。
ノックは相変わらずされる。
たまに玄関に張って見るが、見透かすようにベランダをノックされた。
ノック以外のことは何もしなかったので、怖くもなくなっていた。