10/10/19 06:18:49 AN3WO+Va0
道化せんせい。
このスレのテーマを論じるにあたってのヒントを出しておきます。
各文明圏で権力がどのような性質を帯びていたかという問題、
「宗教の発生/深化」と「権力」がどのように関係したかという問題、
権力がどう「政治化」していったかという問題、
これらはまったく別な問題なのでござる。
たとえば中国とエジプトとネイティヴアメリカンとを
安易に並べて論じられないものなのですよ。
とりあえず、どこか特定の文明圏を絞って考えられてはいかがか。
エジプトは手垢がつきすぎてて(つまりヨーロッパのバイアスがかかりすぎてて)、オススメしない。
中国も系統的で精細な神話研究は、民俗研究の遅れで進んでいない。
インダス文明も同じ。
ボク的にはメソポタミアがオススメなのだが。
もしくはメソポタミアと中国を比較するとか。
メソポタミアについては、ウニベルシタスからジャン・ボテロ『メソポタミア』という本が出ている。
それを読んだら同じ著者の『最古の宗教』を読んだらいい。
このあたりは基本的な文献だ。
中国については、よくも悪くも系統的な本というのは白川静せんせいの本くらいしかない。
『中国の古代文学』『中国の神話』『中国古代の民俗』『中国古代の文化』 あたりか。
このあたりは中公BIBLIOや講談社学術文庫から出ているから手に入りやすい。
お金に余裕があれば『中国神話・伝説大事典』を買ったほうがいい。
袁珂という研究者が編集した辞典だが
これが現在邦訳されている書籍の中ではいちばん中立で信頼できる。
がんがってください。