10/10/17 19:13:15 wN3VCRp60
【解説3/3】
Eが実家に返って来たのは、実に10年ぶりの事だった。
Eは生まれつき心臓が弱く、幼い頃から10年もの間、入院生活を強いられていた。
治療法は心臓移植以外に無く、しかし臓器提供者は何年も現れず、Eの未来は絶望的だった。
しかしある時、急に両親が「移植のあてが見つかった」と、Eを転院させた。
Eの両親はDの元でEに移植手術を受けさせ、それが成功。Eは無事実家に帰る事が出来た。
ある日Eは、手紙を書きながら、自分は一体誰に手紙を書いているのだろうと思った。
手紙の宛先は、決まりで教えてもらえないのだそうだ。
それは、自分に心臓をくれた、見知らぬ誰かへの手紙。
決して届く事のない、感謝の手紙だった。
……以上でした。お付き合いいただきありがとうございました!
……大鍋スープとか言っておきながら、とんだ上げ底の薄味スープでした……
修行して出直します……