【霊感持ちの】シリーズ物総合スレ15【友人・知人】at OCCULT
【霊感持ちの】シリーズ物総合スレ15【友人・知人】 - 暇つぶし2ch400:のりぴっぴ
10/10/24 22:53:07 2eBsF7wLO
>>398
パクり だめ ぜったい!

401:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/24 23:10:03 4ycDA5qZ0
ストーカー。オカルト話を信じ切っていると思っていた奴の口から漏れたその現実的で危険性の高い言葉に、俺は目を見開く。
『メリーさんってのが比喩か何かで、ストーカーのことを指してるんじゃないか……って、そう思って色々調べたんだよ』
『……だから俺が知ってるメリーさんのイメージみたいなのを聞いたのか』


402:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/24 23:13:50 4ycDA5qZ0
『メリーさんの特徴的な印象が犯人に繋がってるかもしれないから……悪いとは思ったけど、お前なら真剣に聞いてくれると思って』
 そう言うと奴は突然立ち上がり、先ほどとは打って変わって声のトーンを上げ、
『悪かったなっ、久しぶりに会ったのに辛気臭い話しちまってさ。今度また飲み直そうぜ。ここは多めに払っとくから、せめて腹膨らませて帰ってくれな』
『あ、おい!』
 止める間もなく、奴は万札を置いて風のように消えて行ってしまった。放心した後、俺はグラスのビールを一気に煽り立ち上がった。



403:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/24 23:52:07 /Y2YTpUYO
>マンンション
クソフイタwwwwww

……しかしなぁ「失踪」「予知」「夢」「図書館」はいくらなんでもアウト
最早パクリの域に達してるだろw
もしくは、師匠シリーズから言い回しと設定だけ借りたオナニー小説

404:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/24 23:54:07 G6P0Y6/1O
そんな今更…

405:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 00:43:21 M/Oy0IlO0
一話目はウニ臭いけどおもしろい!って感想だった
今はウニのモロパクりじゃねーか!って感じ
いや、おもしろいのは変わらないから俺は良いけど
人によっては反感買うだろう

406:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 02:11:34 R3VxSvNQ0
どっかで見たような絵柄だけどそこそこ面白いと思ってたマンガのトレパク騒動を見てしまった感じ

407:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 03:01:14 D6WaK1a0P
それでも確か「実話」ベースなんだよね…?

408:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 04:51:49 PfLRoEhY0
ナナシとか研究生の作者の話は面白かったな

409:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 06:51:20 EkadK0q80
>>406
フェアリーテイルのことかーーー

410:稲男 ◆W8nV3n4fZ.
10/10/25 08:34:13 FQiYgIdoO
演出はかなり過剰にしていますが、話に登場する人物は全て実在の人物を基にしていますし、話の筋自体も実際にあった話を下に敷いています。
まあ実際のところは「頭のおかしい先輩とやたら勘のいい電波ちゃんと馬鹿な俺」って感じだったのですが。
今回の話もかなりの部分が盛られているのですが、先輩の失踪とそれを言い当てたという部分は実話ですから、パクリと言われようと筋を変えるわけにもなあと思い大筋の変更無しで投下しました。

411:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 08:42:36 R4oL3ubHO
ほら、わざわざ弁解しちゃう
実話だろうが創作だろうが面白けりゃ関係ないのによ
いちいち実話だってことを知らせなくてもいいのにね?w

そんなに自分語りしたくて堪らないのかな?パクリ野郎さんは?

412:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 09:32:24 3cnp1oea0
いねおとこくん。

煽りは気にすることは無いよ。

煽りが入ると言うことは、面白いということだw

413:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 09:46:41 z3TAS/vpO
最初は良かったのに相当レベルが落ちたよ

414:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 11:23:13 aPFFQqxx0
嫌いになったのなら黙ってNGにでもしろよ。
好きで読んでる人間もいるんだから、煽りとかでエタられることになったら困る

415:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 12:56:53 EkadK0q80
多分それ目的でやってんじゃないかな。
作者を追い出してスレを潰したい輩がいるようだしね。

416:俺 ◆cLBpi8LhvQ
10/10/25 13:06:07 nN00/r9EO
 写真Ⅰ
 
ジムの終わり、見てもらいたいものがあるんですと言ってBが取り出したのは写真だった。
Bは大学の友人グループで心霊スポットに行った時に起きた、ちょっとした霊障を解決して以来、
霊感持ちだということが噂になり、時折相談を持ち掛けられるようになったそうだ。
写真の鑑定もその一つで、判断に悩むとこうして俺に写真を見せてくることが度々あった。
「最近の写真だそうです」
そう言ってBが見せたのは、大学生らしい青年がサッカーをやっている写真だった。
写真から受けたイメージは、『べったりと張り付く』。
被写体となった青年は、今正にボールを蹴ろうとしているような姿勢をとっている。
恐らくは写真に写っていないゴールに向け、シュートを打とうとする瞬間なのだろう。
シュートは決まったのか? 外れたのか? と考えさせるような写真で、写真の良し悪しが分からない俺にも、
「よく撮れてんなあ」
と思わせるようなものだった。
「そうですね、けれど惜しむらくは、」
「うん」
その時、俺とBの視線は恐らく同じところを見ていた。
「欠けていること」
写真の中の青年には、左足が無かった。
左耳から、かり、という音がした気がする。

417:俺 ◆cLBpi8LhvQ
10/10/25 13:08:27 nN00/r9EO
Bの話を総合する。
写真はサッカー部だかサッカーサークルだかに入っている男、つまりは被写体になっている男から受け取ったものだ。
よく遊ぶグループではないが、以前からよく声を掛けられていたため、内心またかと思いつつも、つい鑑定を引き受けたらしい。
こういった体の一部が透明になった写真は、なんらかの予兆であることが多いのだが、
今回の写真はどうもそういったものでは無いような気がしたために、こうして俺に相談してきたとのこと。
加えて、Bが写真を見せられた時に聞いた話が面白い。
「この写真、最初は普通だったそうです」
今にもボールを蹴ろうとする後ろに振り上げた足と、そして軸足とが最初はしっかりと写っていたそうだ。
それが今は無い。
「どうしてか分かります?」
「いや、駄目だ。ただ、何かあることだけは分かる。本人に何か変わったことはない? 左足が何かおかしいとか」
「……左足に何かがついている気はしましたが」
Bは悩むように顔を俯けた。しかし、感じたものが頭の中で纏まらないのだろう。
その様子を見て俺は言った。
「会ってみるか」
好奇心が刺激されるのだ。怖いもの知らずとか、怖いもの見たさとかではない。単純に、知りたいと思ってしまう。
怖い目には出来るだけ逢いたくないとか、取り憑かれたくないとか、それとは別の次元で知りたい経験したいと思ってしまう。
「そうなると……明日は暇ですか?」
Bは携帯を取り出し、メールを打ちながら言った。
「夜までは暇だな」
こうして、被写体の彼に実際に会う事が決定した。

418:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 13:08:35 XNeFVBb90
自分でここまで読まれるほどの文才もないくせに
文句だけいう奴って最悪。
しかもあぼーんすら出来ないならくるなよ。



419:俺 ◆cLBpi8LhvQ
10/10/25 13:10:14 nN00/r9EO
翌日夕方、俺はBと一緒に被写体の彼の家に行くことになった。
被写体の彼は独り暮らしで、大学近くの小さなアパートの一室が彼の部屋だった。
呼び鈴を押すと、彼はすぐに出て来た。
「……こんちわっす。……この人が?」
軽く挨拶をして、彼はBに尋ねた。
何だか無愛想だなと思ったが、霊感があるという他人なんて胡散臭いものだよなあと考え、気にしないことにした。
Bの紹介なんだから、と思わなくも無かった。
「そう。入っても大丈夫?」
「じゃ、スイマセン。今日は宜しくお願いします」
小さく頭を下げられたので、いやいやと言って俺も軽く頭を下げた。
 
その時、今まで何回か見たことがあるものが彼の左足に見えた。
夜に働いている時に何度か見た事があるもの。
一瞬、困惑した。それは本来彼に憑くはずのものでは無かったから。
けれど、それが彼に憑いている事こそが、そのまま今回の核心を物語っていた。
ああ、そういうことか、と。
それを理解して、俺は胸が悪くなった。


420:俺 ◆cLBpi8LhvQ
10/10/25 13:13:53 nN00/r9EO
部屋に入り、とりあえず全員座ったところで、彼はおずおずとこちらを見た。
「それで、何か見えます?」
単刀直入に言うことに決めていた。部屋に入って五分も経たない内に、俺はもう帰りたくなっていた。
「死霊」
え、と被写体の彼が言うと同時に、Bもはっとして俺を見る
「形は」
「赤ん坊だな」
『それ』は今、座った彼の横に居た。俺はBに教えるようにそれを指差し、Bはそちらに目を向ける。
ややあってBの綺麗な眉が吊り上がる。
その反応から、彼女も俺と同じものを見て、同じことに思い至ったことが知れた。
「え、なんすか、なんすか!」
Bの反応を見て、被写体の彼も怖くなったのだろう。声を荒げる彼を見て、俺は白々しいと思った。
「何かって水子だよ。君さあ、子供堕ろさせただろ」
何度か見たことがある。仕事で水商売の人と接した時などにたまに見るそれが、彼の左足に憑いている。
被写体の彼は泡を食ったようにいや、と小さく呟く。
「病院でまっとうな方法で堕ろさせたのか、それともまともじゃない方法で堕ろさせたかは知らないけどさあ」
言いながら、十中八九後者だろうと俺は思っていた。
Bは後者には思い至らなかったようで、驚いたように俺を見た後、更に険を増した表情で被写体の彼を見る。
「母親はこの写真を撮った人だな?」
被写体の彼は怯えたように頷いた。
「その人、今どうしてる」
彼は言い訳じみた言葉をもごもごと言ったあと、小さく知りませんと答えた。
舌打ちをする。
「水子供養。それとその人に謝り倒せ。じゃないとヤバい」

421:俺 ◆cLBpi8LhvQ
10/10/25 13:17:17 nN00/r9EO
下手をしたら『その人』はもう死んでいるかもと考えたが、次の瞬間にはそれは無いと思い直した。
『その人』が死んでいたら、この程度で済む訳がない。
俺の言葉に被写体の彼はいや、でも……などと泣きそうな顔で言うだけだった。
「じゃあ知らねえよ」
吐き捨てて俺はBを促し立ち上がった。
もうこの場に居たく無い。彼の左足に憑いている崩れたそれを、視界に入れたく無い。
「無理です、勘弁して下さい」
被写体の彼が泣きそうな顔で言った。
「だから」
「無理ですよ! 何とかして下さいよ!」
俺が物を言う前にBがキレた。
殴りかかったと一瞬勘違いする程の剣幕で被写体の彼の胸ぐらを掴み上げ、無理矢理立ち上がらせる。
「ガキかお前は! 自分でやった事だろうが!」
耳が痛くなるくらいの大渇。Bは突き放すように被写体の彼の胸ぐらから手を外すと大股で部屋を出ていく。
被写体の彼は大声を挙げて泣き始める。俺は何かを言おうとしたが、
「なんで俺が」
という嗚咽混じりの言葉を聞いて、諦めた。彼に言う言葉は、何も無い。
もう立ち去ろうと踵を返した俺は、部屋を出る前にもう一度だけそれに目を遣る。
左耳から、かりかり、と二度音がした。

422:俺 ◆cLBpi8LhvQ
10/10/25 13:20:21 nN00/r9EO
数日後のジム上がりにBが小さな声であの事に触れた。触れたと言っても、一言だけだが。
それまでは俺達の間で、あの事に関する話は全く出なかった。
「すいませんでした」
あの話について、Bが言った言葉はこれが最後だった。
「気にすんな」
俺はそう言って、コーラを飲んだ。ビールが飲みたいな、と思った。
 
被写体の彼がどうなったかは、あれから数年経った今でも知らない。

423:俺 ◆cLBpi8LhvQ
10/10/25 13:41:26 nN00/r9EO
書き忘れてたw

 写真Ⅰ、了。

 
短くまとめるつもりが結局この長さに……なぜだ

424:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 13:43:39 oWLx7Vg/0
>>423
おつー
読ませるための描写その他が長さに直結?
まぁ短くまとめすぎるのも味気ないので個人的にはバランスよいかなと

425:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 13:47:05 3cLcoEBh0
乙、今回も面白かったよ

俺さんの話は大抵当事者のその後の結末は分からないままなんだね
考えて見れば呪われたり取り憑かれたりした人物のその後を追っかけるなんて
気が滅入る事したくないもんなぁ


426:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 16:48:27 PfLRoEhY0
>>423
おっつんです。
因果応報ってのもこういう形で表れると怖いね。

427:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 17:36:11 jCwDCOS4O
>>423
もったいぶった言い回しを多用するから長くなるんじゃないか?

428:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 21:07:06 TKAIK0Px0
>>423
>短くまとめるつもりが結局この長さに……なぜだ

ハードボイルド調で書いたらどうだ?
いわゆる、乾いた文体と言うやつ。

429:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 21:35:30 6mJcdFWW0
今考えるとあいつ、かなり切羽詰ってる感じだったな……。
 そこまで特別に妹との仲が良かったわけじゃないと記憶してるが、やはり肉親がストーカー被害とかでいなくなれば落ち込むものか。
 メリーさん……。


430:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 21:36:32 6mJcdFWW0
 都市伝説とあいつの妹の蒸発……一体どういう関係があるのだろうか。中途半端に聞かされただけだとどうにも歯がゆい。
 人形…電話…あなたの後ろに……
「!!」


431:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 21:37:51 6mJcdFWW0
 背筋が急に薄ら寒くなり、慌てて後ろを振り返る。
 ……もちろん何もいるわけはない。街灯で等間隔に照らされた暗い夜道が続くだけだ。
 やはり大人になっても作り話だと理解していても、何か得体の知れない存在がいるかもしれないと思ってしまうのは人間の性なのか。
 バカバカしい。明日も仕事だ。早く帰って寝、
 ─急に携帯の着信音が鳴り響く。


432:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 21:39:07 6mJcdFWW0
 タイミングがタイミングだけに心臓が口から飛び出しそうなほどに跳び上がり、激しい動悸に襲われながら犬のように息をする。
 震える手で携帯のディスプレイを見れば、なんてことはない、あいつからの電話だった。
 マジで死ぬかと思ったじゃねえか……。何か言い忘れたことでもあったのだろうか、とりあえず文句を言わなければと通話ボタンを押す。


433:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 21:56:05 IEqqSRNK0
>>423
推敲に推敲を重ねるんじゃああああああああああああああああああああ!!!!

434:1/4
10/10/25 22:06:27 FPmbdacs0
皆さんの投稿を見ていると私も何か色々と書いてみたくなったので便乗して……。
初投稿ですがヨロシクお願いします。

『かまいたち』


私が以前住んでいた地元に仲の良かったお婆さんがいました。
田舎だったので近所同士の付き合いが深く、そのお婆さんの家も近所だったので、
よく私も犬の散歩の途中や、出掛けた帰りに彼女の家に立ち寄らせてもらい、
二人暮らしだという娘さん(50歳前後?)に厚かましくもお茶菓子等を出してもらっては
それをいただきながら色んな話を聞かせてもらいました。

そのお婆さんというのが怖いもの好きというか好奇心旺盛で、
白髪で細身ですが背筋はいつもしゃんと伸ばして、凛とした佇まいが印象的でした。
また性格もしっかりしていますが優しく、若々しい赤フレームのメガネが似合うお洒落さんでもありました。
(今思うとサマーウォーズのお婆さんがそっくりです)

ただ、
どういう理由か聞けないままですが、彼女には両腕が無く、
ビシリと着こなした和服もその袖だけは、いつも彼女の両肩からだらりとぶら下がっていました。
生まれつきでは無い、らしい、とだけ私の母が何故か知っていましたが……。

ちなみにさっきから過去形で書いてますが、まだ御存命(のハズ)です。引っ越してから全然連絡とっていないんです。

435:2/4
10/10/25 22:07:14 FPmbdacs0
さて本題なのですが、
そのお婆さんとは別にもう一人、よく顔を知ったご老人が近所にいました。
たぶんお婆さんと同い年くらいのおじいちゃんで、いつも玄関先で椅子に座って、ラジオを聞きながら日向ぼっこをしていました。

そのおじいちゃんというのが、歩いている姿を見かけるのがかなりレアで、
たまに見かけても杖を突いてプルプルしながら歩くので、見ていて不安で仕方ありませんでした。
足が悪いのだろうかと思い、ある日お婆さんに、それとなくそのおじいちゃんのことを聞いた時、
実は結構仲が良いらしいお婆さんはそのおじいちゃんの足について教えてくれました。

「あぁ、○○のおじいさんねぇ……」
と言ってお婆さんは少し迷うような表情を見せたあと、
「『かまいたち』って、知ってる?」
と、逆に私に質問を返して来ました。
このスレにいるような皆さんだと知らない人は少ないでしょう。知らない人もググればすぐわかるかと思います。
(念のために説明すると、屋外にいる時に何も無いのに突然身体の一部に切り傷が出来る現象で、
それがそういう名前の妖怪の仕業とも、そういう名前の風の仕業とも言われているのです。
地方によっては違うこともあるかもしれませんが、おおかたこのような感じで合っていると思います)

で、その『かまいたち』ですが……。
恐らくその構造はとても単純なもので、道に飛び出した植物の枝葉等に気付かぬ間にかすって切れてしまい、
それがしばらく歩いた後、何も無い場所でひりひりと痛みはじめ、そこで初めて傷に気が付くため、そんな噂ができた……。
と、きっとそういうものでしょう。

私はお婆さんの質問に頷いた後、でもあれって、と言って同じようなことをお婆さんに話したと思います。
しかしお婆さんは私の話をしっかり聞き終えて、それから言うのです。
「う~ん。……いや、『かまいたち』は本当にいるのかも知れない」

436:3/4
10/10/25 22:08:09 FPmbdacs0
私は首をかしげましたが、お婆さんは続けました。
「あのおじいちゃんはねぇ、『かまいたちに』やられたんだよ」

曰く、昔そのおじいちゃんが道を歩いていた時、突然足に力が入らなくなったかと思うと、そのまま倒れてしまい、
見ると右足の膝下(すねの部分)の前半分が、まるで刃物に切られたように半月型に削り取られていたというのです。
おじいちゃんはその瞬間ようやく激痛に気付いたらしく、声にならない声で絶叫し、
自分の身体の下に広がる血だまりと、近くに転がる切り取られた半月のすねを見てただうろたえるしかなかったというのです。

私はその話を聞いて絶句しました。
今でもあのおじいちゃんの右すねの前半分は、まるで食べ終えたスイカの皮のように半月型に欠落しているというのです。
そういえば夏場でも長ズボンを履いてたような……、
そしてあの長ズボンの下の足を一度も見たことがないことも思い出します。

しかしそんなことが本当にあるのでしょうか。枝葉では説明が付かない『かまいたち』。
でもお婆さんは人を楽しませるのは好きですが、そのために嘘くような人ではなく、
まして他人に関することで嘘を交え、それを第三者に娯楽として提供するようなことはしない人です。
その時の私も、お婆さんが嘘を言っているようには思えませんでした。
そして同時に思ったのです。
「(はは~ん、もしやお婆さんがそのおじいちゃんにからかわれているのでは?w)」

437:4/4
10/10/25 22:09:03 FPmbdacs0
お婆さんの語り口調からして、
彼女は実際に、少なくともそのおじいちゃんの現在の傷跡は見たことがあるような口ぶりに感じました。
なので、おじいちゃんが別の理由で出来た大けがを、自虐的にお婆さんをからかう材料に利用したのではないか……
と思ってお婆さんに尋ねます。
「おじいちゃんが昔何の仕事をしてたか知りませんが、もしかして機械か何かで誤ってしてしまった大けがを
後になって『かまいたち』ってことにしてお婆さんをからかった……ってことはありませんか?」
するとお婆さんは「や~ね~w」と笑いながら、
「あのおじいちゃんは人をからかうような人じゃないわよw」
と言うのです。そしてすぐに今度は、
「それにね」
という言葉。
あ、まさか……とその接続詞の続きを思わず先読みします。
そして先読みの通りでした。
「それにね、それが起きた時、私一緒にいたの。他にもたくさん一緒にいたの……」
私の背筋にゾクゾクと嫌な感覚が走りました。見てたのか、そうか……。
「皆見てるの。覚えてるの。あの日おじいちゃんのすねが、何もないのに突然切り取られた瞬間を……」
足に力が入らなくなってとか、うろたえるしかなかったとか、そういうおじいちゃん視点の話は、
後からお婆さんがおじいちゃんに聞いた、当時の感想らしいのです。
先に聞いた話がおじいちゃん視点だったから、私はてっきり全部お婆さんがおじいちゃんから聞いた話かと思っていたのです。

私は、今ではのんびりと暮らしているおじいちゃんの能天気な顔を思い出し、何とも言えない気持ちになりました。
そしてお婆さんはそんな私の様子を伺った後、
伏し目がちに畳の何処かを眺めながら、ゆっくり呟いたのでした。
「……『かまいたち』は本当にいるのかも知れない」

438:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 22:15:33 6mJcdFWW0
「もしもし。どうし」
「私メリーさん」
 時間が一瞬止まった気がした。声が出ない。


439:1/5
10/10/25 22:35:58 FPmbdacs0
シリーズであることを主張するためにもう一話

『列車事故の夢』


これも同じお婆さんから聞いた話です。

ある日、お婆さんの家にお邪魔した時、何となくいつもよりご機嫌な感じがしました。
二人暮らしだという50歳前後の娘さんがお茶を入れてくれた時も、
お婆さんはお茶を入れている娘さんの方に歩いて言っては、娘さんと「いいからいいから」とか何とか話していたかと思うと。
いったいどうやって持っているのか、お茶を乗せたお盆を器用に持って、ニコニコしながら私のもとまで運んでくれたのです。
思わず手助けしようと立ち上がりかけましたが、その時も「いいからいいから」と言っていました。

その晴れやかな様子にいつのまにか私も気分が優れ、何となく柔らかい感じでお婆さんに言いました。
「お婆ちゃん、今日はなんだかご機嫌ですね! 何かいいことあったんですか?」
するとお婆さんは「ん~?w」とまたニコニコしながら一度返事をし、それから言うのです。
「昨日の夜はねぇ、嫌な夢を見なかったのっ」
嫌な夢を見なかっただけでこんなご機嫌なんて、いつもどんな夢見てるんだ!? と思っていると、
お婆さんの方から、まだ話したこと無かったわねぇ、と言いながら、いつも見る奇妙な夢の話を教えてくれました。

440:2/5
10/10/25 22:37:18 FPmbdacs0
お婆さんは昔から、それはもう何十年も前から、ほぼ毎晩『列車事故の夢』を見るのだそう。
それも決まって死亡事故であり、夢の中で事故に遭う人が実在する知り合いの時もあれば、知らない人の時もあるというのです。
また何となく、いつも夢の中の自分は自分(そのお婆さん自身)ではないような気がするとも……。
そして夢の中の「私」(=お婆さん)はいつもその瞬間をハッキリと目撃するのです。

ある時は「私」が列車の先頭車両から前方を眺めていると、知り合いが線路上に立っていてそのまま轢かれてしまう夢。
またある時は「私」は列車の外におり、目の前で知らない誰かが木端微塵になる夢。

そのどれもがあまりにリアルであり、赤い血潮やぐちゃぐちゃの人体も、夢だと言うのにモロに描写されているというのです。
そしてそれを何十年もの間、ほぼ毎日見ている……。
……だからこういう、そんな夢を見なかった次の日は、いつも機嫌がいいの。
そんなの中々無いことだから。
お婆さんはそんな話を、とても穏やかに微笑みながら私に話すのです。
「せっかくご機嫌良かったのに、変な話を聞き出そうとしてスミマセン……」
畏まると、お婆さんは「むしろ聞いてくれる?」と言って私を見つめます。
私はまぁ何だかんだ言って話の内容自体には非常に興味を持ったので、お婆さん問いに了承し、続きを聞きました。

441:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 22:38:20 6mJcdFWW0
「今、北江公園の前にいるの」
「……お……お、おお、おいおいおい……ははっ、げ、げ、幻滅だぞ。このタイミングでそんな冗談……」
「今、あなたの方に向かって全速力で走ってるの」
「言……い……、…………」


442:3/5
10/10/25 22:38:29 FPmbdacs0
それでね、と付け加えられた続き。

「私」は夢の中で何人もの事故死した人々を見てきました。
時には複数人が一度に轢かれて亡くなることもあったし、列車自体が脱線やらで、乗客のほうが犠牲になることもあったそうです。
そして「私」は必ず、それらを助けることが出来ないのです。
ホームに落ちた人に、現実の「私」には無い手を差し伸べたことも何度もあったそうですが、それでも列車の到達には間に合わず、
そういった人々も皆あっと言う間に、「私」の目前で肉塊に変わって行った……。
あまりに近くで見た時は、夢のはずがニオイまで感じることもあるというのです。

お婆さんの話を聞きながら、私は適当なタイミングでお茶に手を伸ばしては、
「いつもそんな夢を」とか「大変ですねぇ」とか、そんなような相槌を打っていたように思います。
しかしお婆さんの話がまた一区切りついた時の「つらいですよねぇ」という私の相槌に、
彼女は首を横に振ったのでした。
「列車事故で誰かが轢かれて亡くなっても、所詮は夢の中の出来事なのよ。私が本当につらいのは」

お婆さんの言うそれは『列車事故の夢』を見ない日と同じくらいに、あまり多く見ない、稀な夢。
だけどそれは、『列車事故の夢』の一種で、『列車事故の夢』の別パターン……。
お婆さんはその夢こそ本当につらく、本当に怖いのだそうです。

443:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 22:38:58 6mJcdFWW0
もう、本当に言葉が出ない。さぁーっと体温が下がっていくのが分かる。手が汗でヌルヌルする。背中が冷や汗で気持ち悪い。
 そういえば……北江公園って……この近く。そう─さっき数分前に前を通ったばかりの……。
 待て、待て待て待て待て。さっきこいつなんて言った!?

 今、あなたの方に向かって全速力で走ってるの─。



444:4/5
10/10/25 22:39:21 FPmbdacs0
それはね、と付け加えられた続き。

それは、夢の中で「私」の目の前で列車事故が起き、そして誰かが轢かれそうになった時に、
轢かれそうになったその誰かが、間一髪で、助かってしまう夢……。

そんな夢を見た日には、お婆さんは気が気ではなくなってしまうのです。
何せ、夢の中で助かってしまうと、ほぼ例外なく、近く現実で列車による死亡事故が報道されるから……。

それが夢の中で助かった人と同一人物ということは無いし、事故の大小も夢と現実で対応しているわけでもない。
ただ夢の中で人が助かってしまうと、早ければ翌日にも現実で死亡事故が起きるというのです。
本当に「まさか」と自分でも思う程の確率で……。
そしてそれは日本国内における事故のみに当てはまり、また、人が死なない事故の前には助かる夢は見ない。あくまで死亡事故のみ。
私でも知っているような有名な列車事故を思い浮かべ、「じゃああの事故の前も?」「あの事故の前も?」と尋ねていくと、
ことごとくお婆さんはぐっと口を結んだまま真剣に頷くのです。

お婆さんはその日初めて見せた暗い表情で言いました。
「私の見ている『列車事故の夢』はきっと、現実で誰かが列車事故で亡くなってしまう身代わりなのかもしれないねぇ」
いつもは夢の中で誰かが代わりに死んでくれるから、現実では人が死なずに済む……とでもいうのでしょうか。
そしてそれは一種の予知夢と呼ばれるものとは、少し違う印象に私には受け止められました。
お婆さんが自分で言うように、もし『列車事故の夢』が現実の事故の代わりに起きているとしたら、
それは彼女が現実での犠牲者(になるはずだった人たち)を助けていることになるのでしょうが、私は「逆だ」と思ったのです。

お婆さんの夢の中で誰かが助かってしまったから、身代わりに現実で誰かが連れて行かれてしまう……、の、では? と。
自分のその考えに、寒気を感じて何となく身体を縮めます。

445:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 22:39:35 6mJcdFWW0
ふと携帯を見ると着信が一見有った
確認をしてみると実に妙な事が書いてある。
『件名 私メリーさん』
『内容 このメールを見て振り向いたときアナタは――』

『死ぬ』



446:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 22:40:09 6mJcdFWW0
振り向いたら、死ぬ。実に奇妙な話だ。
私は横目で周囲の様子を確認した。
(……紫鏡には何も写ってはいない)
人面犬も変わった様子はない。鼻には特に異常を感じてはないようだ。


447:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 22:40:38 6mJcdFWW0
(やはり、イタズラか……)
そう自嘲すると、私は連れのカシマさんに声をかけようと後ろを向いた。
振り向いた私の目に、とても奇妙な光景が見えた。
少女が笑っていた。それも、顔だけで。


448:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 22:41:26 6mJcdFWW0
金髪の、年端もいかない少女の顔が虚空に浮かび、こちらを見て笑っていた。
いや、顔だけではなかった。
首から、肩、手や胴体がうっすらと浮かび上がってくる。


449:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 22:42:21 6mJcdFWW0
(な、なんだコイツは? さっきは、確かに! 何もいなかった筈!)
私は反射的にカシマと人面犬を突き飛ばした。
「カシマ! 人面犬! あぶない!」



450:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 22:45:48 6mJcdFWW0
ガォン!!!

「な、なんだ!クチサケ! どうした!?」
「……クチサケは、粉みじんになって死んだ」



451:5/5 規制ウザッ
10/10/25 22:47:55 Nd1B9xf2O
投稿しすぎと言われた続き


妙な雰囲気になってしまい私が黙っていると、お婆さんはまたいつの間にかニコニコとした表情に戻っていて、
「聞いてくれてありがとね」と言って私に優しく微笑みかけ、またどうやって持ったのか器用にお盆を持ち、
私の呑み終えた空の湯飲みを台所へと運んでくれました。


お婆さんの見る『列車事故の夢』が、現実に影響している可能性についてですが、
今となってはもちろん、そんなこと丸々信じているわけではありません。馬鹿げているとまでは言わなくとも。

しかし彼女の性格や口ぶりから、実際に起きた事故をネタに話を「作った」ような不謹慎な印象は感じられなかったので、
彼女がいつもそういう夢を見ていることや、助かる夢の後にだけ現実で事故が起こる話に関しては、
私は今でも信じています。偶然では?……とは思いますが。


そして今これを書いている時に、何となく、ふと考えたこと……。
いまでも彼女は、はたしてそんな『列車事故の夢』を見続けているのでしょうか。
今夜も彼女は、そんな恐ろしい夢を見るのでしょうか。
そして今日の人は、夢の中で、
死ぬのか。
助かるのか。
さて。

452:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 22:54:54 6mJcdFWW0
カシマと人面犬の前に一人の少女が立っていた。
青白い顔をした、酷薄な笑みを浮かべた、ワンピースの少女。
その手には携帯電話が握られている。
そしてその足元には、足が転がっていた。


453:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 22:59:58 u1L0BLEq0
>>451
シリスレデビューおめ!2本ともいい感じでした
両腕がないお婆ちゃん(でいいのか)全然暗くないんだね
また書いてね

454:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 23:10:35 6mJcdFWW0
太ももから上が綺麗に無くなっている、綺麗な両脚。
カシマにはそれが誰の脚なのか理解したが、それを受け入れる事は瞬時には出来なかった。
「お、おいクチサケ! どこにいるんだ! クチサケ!」
カシマの空しい叫びが辺りに響く。


455:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 23:17:48 IEqqSRNK0
>>451
乙!
変なの対策とかできてるけど、このスレの調子は分かってるのかな?
今後ともよろしく

456:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 23:18:25 DQo4BaVlO
>>453 その気持ち悪い略初めて聞いた。何か他に略しようがないのかw

>>451 乙です

457:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 23:38:17 u1L0BLEq0
>>456
すまぬ
普段「シリスレ」って心ん中で言ってるもんだから
普通に「シリーズスレ」ですな

458:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 23:44:37 6mJcdFWW0
人面犬が情けない声で鳴いた。
少女は彼らに納得させるように、あるいは覚悟を決めさせるかのように、
ゆっくりと、地面に転がっている脚を掴んで、持ち上げた。
そして、口の端を歪めて微笑み、彼らに告げた。


459:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 23:45:58 6mJcdFWW0
「もう一度言うわ。クチサケは粉みじんになって死んだ」
「な、なに!?」
少女が脚を携帯電話の液晶に近づけると、次の瞬間、脚が画面へと吸い込まれていった。


460:便乗者 ◆iWdAqLU3ds
10/10/25 23:51:00 FPmbdacs0
てs

461:便乗者 ◆iWdAqLU3ds
10/10/25 23:52:42 FPmbdacs0
おぉー、これがトリとかいうものですか!
読んで下さったみなさんありがとうございます。

>>453 また数分後か、数年後か、投稿したいと思います。
>>455 実は最近少し覗く程度でしか来ていなかったので、実は現在ここがどのような状況か知りません……。
>>456 個人的にはちょっと良いなと思ったのですが>シリスレ

462:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 23:53:04 6mJcdFWW0
「私の携帯は、私自身も知らないけど亜空間に通じているの。クチサケはそこに放り込まれちゃった」
少女はそう言いながらもう片方の脚を掴むと、同じ様に液晶に押し付け、消し去る。
「思い上がりは消さなければいけない。私以上に知名度がある都市伝説の輩なんて――だから消した」


463:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/25 23:58:04 1wphH8Ov0
数年後・・・せめて数週間後とかでw

464:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/26 01:28:06 SREa8rIj0
>>461
面白かった。ありがとう。
変なのは無視でおけ。
またよろしく。



465:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/26 06:18:07 v0DOZqn80
>>418
ヒント:叩いてる奴はこぞって単発ID

466:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/26 07:04:21 PVzNj+liO
どーせ何回も書き込んだとしても「粘着乙」じゃないか!

と、まあ、冗談はどうでもいいとして…
どんどん職人さん増えて来てるね~
秋だけに大豊作でござる

467:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/26 07:12:42 v+vlz+wCO
このスレで1日に何回も書き込む方がアレじゃないか

468:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/26 12:08:32 +PjPVhmGO
>>461
乙!
凄く読みやすくて面白かった

469:俺 ◆cLBpi8LhvQ
10/10/26 18:47:43 6aUnUOb+O
出勤前に投稿……
 
 写真Ⅱ
 
 
Bの持って来た写真の被写体の家を30分も経たずに辞した俺は、どうにも腹が減っていた。
崩れた水子を見た後でまともに物が食べられるかは疑問だったが、しかし空腹には耐え難い。されど夜からは彼女と食事する予定がある。
はてさて食うや食わざるや。悩みながら歩いている内、いつもの行き着けの食堂の前まで来た。
「巡り合わせかねえ」
そう思った。被写体の彼宅からの帰り道にここがある。運命の女神が飯を食えと言っているのだろうか。
そんな風に俺が悩んでいると、後ろから声を掛けられた。
「お、今からメシ?」
振り向けば、黒い口紅に黒いネイルに黒い日傘に黒いゴスパン服という正気の沙汰とは思えない格好の女がいた。
日傘を持っていない方の手には珍しくバッグを持っていたが、目付き鋭いその顔は言わずもがな、友人Aに他ならない。
「奇遇だなあ。私も飯だよ」
「飯ってか餃子だろ」
「まな。んじゃとっとと入るか」
こうして俺はなし崩し的に食堂に入ることとなった。
俺はこれも巡り合わせなのだろうと考え、次いで今日はミニカツ丼と半ラーメンにすることに決めた。

470:俺 ◆cLBpi8LhvQ
10/10/26 18:50:40 6aUnUOb+O
ミニカツ丼と半ラーメンは腹の虫を宥める事に成功した。俺は満足の嘆息を吐くと共に、あんな物を見た後でも人は飯を食えるのだなと人の業について考えた。
一方のAは、開くとちょっとびっくりする位に大きい口にひょいひょいと餃子を放り込んでもぐもぐと食べ、数皿目のおかわりを注文する。
Aはその間にもビールを飲むが、俺は何となく手持ち無沙汰。
そこで俺はところでさあと前置きして、Bからもたらされた写真の話の顛末を話すことにした。
Aはふんふんと頷きなら餃子のおかわりを平らげ、最後にジョッキを開けて息を吐いた。
「大分わかるようになってきたな」
「お陰様でな」
Aのコメントはそれだけだった。それは即ち、俺の今回の働きと推測は概ね間違ってはいないということを意味していた。
オカルタ(Aの好んで使う単語。隠されたものの意であるらしい)への並々ならぬ見識を誇る彼女に認められたと思うと嬉しくはあるが、しかし何だか癪でもある。
敵わないとは知ってはいるが、しかし彼女は俺の年下でもある訳で、何とも微妙な気分である。
「しっかし、巡り合わせかねえ?」
Aは演技ったらしくふむと小さく唸り、相変わらずどこに焦点を置いているか分からない眼で俺を見た。
黒い口紅を塗った口許はニヤニヤと嫌らしい笑みを浮かべており、俺は憮然とすると同時に上等だいう気分になる。
「何がよ」
「いや、私もちょっと心霊写真を実家から持って来ててな。しかも、Bがお前に見せたのと同じ系統の。
 ああ、同じ系統っても桁は違う。怖いぞ? 見るか? 見たいよなあ?」
くふふ、などと笑い声を挙げながら、Bは黒いバッグの中に手を突っ込んでアルバムを取り出す。
俺はお前が見せたいんだろ? と言いたくなったがグッと堪え、Aの写真を待つことにした。
やがて彼女はこれだこれだと言って、しきりにニヤケた笑みを見せながら、俺に一枚の写真を手渡した。
「……ぁ?」
何だ、これは。


471:俺 ◆cLBpi8LhvQ
10/10/26 18:52:45 6aUnUOb+O
修学旅行か何かの集合写真だ。学生服を着た少年が楽しそうに笑ってこちらを見ている。
無邪気な笑みは本当に楽しげだ。集合写真なのだ、もしかしたら直前まで友達と何かの冗談でも飛ばしていたのかもしれない。
しかし、少年は一人だけだ。
集合写真特有のアングルとでも良いのだろうか。全員が横何列かに並んで、前を向くという状態。
俺にはこの写真の元々の状態が容易に想像できた。なぜなら、彼だけが切り取られたみたいに一人ぽつんと、本当にぽつんと立っていたから。
「なんだ、これ……」
「凄いだろ?」
凄まじい。映っているものよりも消えているものの方が多い心霊写真なんて、今まで見た事が無かった。
俺は写真を矯めつ眇めつする。一体彼らには何が起こったのだろうと考える。
集合写真に映っていない全ての人はその事故で死に、そして彼だけが事故から生き延びる。
もしくは、どこかは分からないがこの写真を撮った場所はいわゆる良くない場所で、写真に唯一映った彼だけが難を逃れたか。
そんな安易な想像を口にすると、
「違うんだなぁ」
案の定ニヤニヤ笑いで否定された。


472:俺 ◆cLBpi8LhvQ
10/10/26 18:53:41 6aUnUOb+O
「どちら側かが重要なんだ」
Aはそう言って両手の人差し指を交わし、×の字を作る。
「どちら側か。つまりは霊の側か人の側か。体が消えた写真という心霊写真としての一つの項目の中にも、二つの小項目がある訳だ。
 それが、霊か人か」
腹と腹を擦り合わせていたAの人差し指はぐにゃりと曲がり、フックのような形となって絡み合う。
「霊が映って見えなくなるのか、それとも人が消えて見えなくなるのか。どちらの視点になるかで変わる。
 お前、映ってない方に何かが起きたと考えたろ? ……違うんだなあ。何かが起きたのは映っているやつの方だ」
Aは俺の手からひらりと写真を奪い取った。
「これは霊がどうこうしたものじゃない。これは一人だけ写真に映った彼が示したヴィジョンだ。
 自分以外が存在しない。解釈は二通り。自分以外が自分の前から消えるか、それとも」
Aは黙って俺を見た。相変わらず焦点の合わない、ぼうっとしたような瞳。
「……どちらにしろ、意味するものは同じだ。一人になる。友達に会えなくなる」
それはつまり、写真に映った彼の死を意味している。Aは写真に視線を落とし、ややあってぽつりと言った。
「霊感が強かったんだろうな」
私たちみたいにさ。
俺は何も言えず、黙り込んだ。
 
 
 写真Ⅱ、了。

473:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/26 19:49:33 G4DDdAYg0
「私の携帯は、私自身も知らないけど亜空間に通じているの。クチサケはそこに放り込まれちゃった」
少女はそう言いながらもう片方の脚を掴むと、同じ様に液晶に押し付け、消し去る。
「思い上がりは消さなければいけない。私以上に知名度がある都市伝説の輩なんて――だから消した」


474:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/26 19:51:19 G4DDdAYg0
一歩、また一歩と、少女はカシマと人面犬の元へゆっくりと歩を進めていく。
「一人一人、確実に確実に、このメリーさんの携帯亜空間にばら撒いてやる」




475:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/26 19:53:38 G4DDdAYg0
「私メリーさん。いま貴方の後ろにいるの」
 しかし、男は振り向こうという素振りを見せない。
「ふっ、残像だ」
 男の背中が霧の様にかき消える。迂闊だった。まさか補足に失敗するなんて。
「けど、俺のバックを一瞬でもとるなんてやるじゃないか」


476:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/26 19:55:40 G4DDdAYg0
 今度は後ろから声がする。これではまるでさっきと立場が逆。ぎりと思わず唇を噛んだ。
「そう。でも……」
 私はメリーさん!! 例えこの男が私の死であっても最後まで諦めない。
「はっ」
「なかなかの速さだ。なかなかいいメリーさんだな」


477:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/26 19:57:54 iuBlTKPCP
登場人物の発言内容とか容姿、服装、行動、その他諸々に全くリアリティが感じられないってのは
オカルト読み物として致命的だとオモ

478:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/26 20:14:30 G4DDdAYg0
 男は軽口を叩きながらも私の動きを捉えていた様だった。
「性懲りもなくまたバックかい?」
「くっ」
 男の腕がぐいと伸びた様に感じる。私の腕と胸倉を掴み、ひょいと身体を反転させて投げ飛ばす。―背負い投げだ。
「げほげほ」


479:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/26 20:49:54 z3tQPik2O
>>477
素人の創作だもの、少し位は大目に見てあげて…

480:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/26 21:48:25 G4DDdAYg0
「失礼。まぁ、ストーカーもどきはやめろよ。次、悪さしたら―」
「祓う気……?」
 男はぽりぽりと頭をかきながらぼやく。
「俺だって好きでやってる訳じゃないさ。なんていうかその家柄ってゆーか」
「そう流石ね。寺生まれのT……」



481:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/26 22:09:01 G4DDdAYg0
 バイクにまたがり、去って行く大きな背中。私はその背中に手をあてそっと寄り添いたい―。
 なんて、そんな願望が私の中でいっぱいになってゆくのを感じた。



482:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/26 22:20:18 7Jrpp/wp0
>>472
難しくて意味が分からなかった・・・
何事もないといいけど

483:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/26 22:27:35 G4DDdAYg0
「…・・・を、つく……な」
「あらら、なに?」
可愛らしくメリーは微笑む。
その表情に反して、カシマは叫んだ。


484:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/26 22:33:21 G4DDdAYg0
「クチサケが死んだなどと……嘘をつくなーーーーーっ!!!!」
激昂してメリーに近づき、両脚をひきちぎろうと腕を伸ばす。
「無駄無駄無駄無駄」
メリーは携帯を開くと、そこに自分の指を近づける。


485:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/27 00:11:41 TPT2XmN40
液晶に指が触れるとそこから画面へと吸い込まれ、身体が消えていく
メリーの身体が消えると携帯が折りたたみ、たたまれた瞬間携帯も消えうせる。
カシマの双腕は虚空を掴んだだけだった。


486:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/27 00:12:31 TPT2XmN40
「ちっくしょーーーーっっっ!!!」
腹立ち紛れに地面へ一撃をあたえると、人面犬に目をむける。
「人面犬! アタシの背後に回れ!アタシは前方を見る!」



487:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/27 00:16:18 TPT2XmN40
(メリー!お前がどこにいるかは知らないが、これだけは言える!)
荒い息を吐きながら、カシマは全神経を周りに集中させる。
(次にお前がその姿を現したとき、アタシは……プッツンするだろうという事だぜ!)



488:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/27 01:25:24 C8B65gun0
>>472
乙。

>>482
修学旅行か何かで撮ったと思われる集合写真、であった筈のもの。
クラスメイト全員が写っているはずの写真にただ一人の少年だけが不自然にポツンと立っている。
俺さんはてっきり消えてしまったクラスメイトたちに何かが起きたと思った。
がAさんは、その少年が自分の未来(自分だけが先に死ぬ)を予見したヴィジョンなのだと言った。
という話、だと思う。
周りが死んで独りぼっちになる、自分が死んで一人ぼっちになる、
少年自身からすれば独りぼっちになると言うことに違いはないが、
見方を変えれば違う原因が見えてくる、ってことだろう。
つまり、結論から言うなら一人だけ写真に写ってた少年が死んでしまったってことだ。

489:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/27 03:10:02 X8oX3c6EO
>>472
中途半端な「俺は分かってるんだぞ」風の文体が直れば内容を伝えやすくなるのに

490:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/27 03:25:51 y16xzq+E0
テクニックとしてのウニをやろうとしてるからうざい。
似せない方がはるかに面白いのに。
似せないと書けないものかね。

491:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/27 04:37:51 BLkdMy6p0
書き手は俺らの為に書いてるんじゃなく
自分が書きたいものを書いてるだけだしなぁ。
要望なんぞ言ってもあまり意味ないと思う。

492:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/27 04:57:16 Vr3DMKDN0
>>488
なるほど
「霊がどうこうしたものじゃない」=心霊写真じゃなくて
「霊感が強かった」彼の為さしめた、未来予知の写真だったってことか
そんでもって結末はもう出てたのか。。

493:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/27 09:11:21 uKM4UM4XO
文句言われてまでネタ提供してくれるお人好し乙

494:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/27 14:48:00 2VTsTf540
延々文句言いつつこのスレから離れられない奇特な人乙

495:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/27 19:04:40 T5r84+xt0
いやあ、それほどでも(´-`)

496:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/27 23:47:47 TPT2XmN40
メリーが姿を消してから、三秒、五秒と、カシマにとって長い時間が過ぎてゆき
十秒に達した時、カシマの肩先に何かが触れた。
(……埃?)
見上げると、空中高くにメリーが出現していた。


497:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/27 23:50:21 TPT2XmN40
その姿を視界に入れたとき、カシマは「プッツン」した。
「メリーーーーーーー!!!」
カシマの叫びを受け流し、メリーは薄ら笑いを浮かべ携帯を開いた。
車体が写っている待ち受け画像。


498:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/28 00:05:27 TPT2XmN40
いや、待ち受け画像ではなかった。
携帯の画像から、車の一部分が外へと現われ始める。
「入る事が出来るのならば出す事も可能! それは私以外にも例外無し!」
カシマの頭上に、質量を持った巨大な物体が出現する。


499:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/28 00:23:51 bmZ2zpdG0
「ロードローラーだっ!」
「オラオラオラオラ!!!」
カシマは両腕を振り回し、機械の部品を引きちぎっては投げ捨てる。
「もう遅い!脱出不可能よ!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
MERYYYYYY! ブッ潰れよーーーーっっ!!!」


500:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/28 00:29:17 bmZ2zpdG0
ロードローラーがカシマの姿を覆い隠し、そして――地面に着地した。
埃が巻き上がった後、静寂が辺りを支配した。
その静寂を打ち消すかのようにメリーは哄笑した。
そしてロードローラーから地面へと降り、死体を確認しようとする。
「都市伝説の輩は妖怪だから……死んだ振りをしてるかもしれないわ」


501:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/28 00:29:37 bmZ2zpdG0
ロードローラーの真下へと顔をむけると、そこには確かに
血まみれのカシマの顔があった。
「アハハ、これで都市伝説ヒロインは私一人……以前、変わりなく!」




502:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/28 01:13:57 4MWsaoH4O
携帯で見てもアボーンできないの?
教えて!誰か!

503:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/28 05:58:15 9OzbixjQO
>>502
W2chとかの携帯専ブラ(?)入れるといいよ

504:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/28 07:19:13 aNjoeuINO
>>503
ドコモFOMA専用なのな

505:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/28 10:31:40 9OzbixjQO
>>504
他機種はよく知らなくての…
家電製品→携帯コンテンツ板で探せば色々あるかもねぇ

スレチなのでこれで失礼

506:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/28 11:26:08 aZPUFK8Z0
『依然』だな。

それなりにウケが取れそうなアホっぽさがあるのに、ここでやってるのが勿体無いな。
創作やら同人系の板やスレに行けば良いのに。

507:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/28 12:37:01 ArtjHNeT0
ここに落としたネタは二度と使えないと思った方がいいのにな。
本格的に創作やりたくなった時にきっと後悔するよ。
ネタと才能の浪費だよ。

508:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/28 15:56:17 DST7DzSR0
誘導

政治@2ch掲示板
URLリンク(namidame.2ch.net)

政治思想@2ch掲示板
URLリンク(toki.2ch.net)

議員・選挙@2ch掲示板
URLリンク(kamome.2ch.net)

実況せんかいゴルァ!@実況ch
URLリンク(hayabusa.2ch.net)

オカルト板では類似スレの乱立、板違いの政治スレのスレ立て、実況スレは禁止されています。
速やかに相応しい板に移動願います。

509:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/28 16:28:08 KQVv5/u50
ロードローラの前で笑うメリーの肩を誰かが叩いた。
「え?」
振り向くメリーの片足に、灼熱の痛みが走る。
「あぐぁっ!」
その痛みに、たまらずメリーは倒れた。


510:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 05:08:50 h6bf5s7z0
>>470
>ミニカツ丼と半ラーメンは腹の虫を宥める事に成功した

これ思い出した↓
URLリンク(mousouteki.blog53.fc2.com)

511:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 10:01:26 jFjNeuk80
俺シリーズのAの容姿ってどんなん?
黒い口紅が似合う格好ってゴスロリしか思い浮かばんw

512:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 10:31:05 v0oS9EbH0
NANAやった中島美嘉に脳内変換して読んでる。

513:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 10:35:39 VBpq/ej7O
口調とファッションで土屋アンナ

514:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 10:43:07 BthYT7Tr0
まちゃまちゃのイメージ持ってた

515:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 10:43:20 2jD54X8L0
金髪ミディアムのベアトリーチェだと思ってる

516:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 12:33:05 HXOd2mi00
>>512
同じく。Bは石原さとみ
旧Bはゲームのアサシンクリードのアサシン

517:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 14:29:05 eeC6pA3P0
不必要な状況描写が多すぎるんだよな

518:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 15:32:16 F5ga8r7I0
その痛みに、たまらずメリーは倒れた。
「あたしカシマさん。いま、あなたの後ろにいるの」
メリーの後ろには、カシマが立っていた。
そして、その手にはメリーの片足が握られている。


519:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 15:50:26 F5ga8r7I0
メリーが振り向いた瞬間に、カシマが脚を引きちぎったのだった。
「う、嘘だ!」
メリーはロードローラの方へと目をむける。
そこには確かに、下敷きになったカシマの顔があった。


520:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 16:07:21 F5ga8r7I0
「人面犬の顔をアタシに変えて身代わりにした……潰される寸前でな。
そしてやれやれ……間に合ったぜ」
興味なさそうに脚を投げ捨て、カシマはメリーを見下ろす。
「その携帯から今度はどうする気だ? また携帯を開いて逃げる気か?


521:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 16:19:55 F5ga8r7I0
……やってみな、アンタが携帯を開いた時が合図だ。どっちが早いか――
勝負といこうじゃないか」
悠然と両腕をのばし、カシマは構えた。
メリーはうずくまりながら舌打ちする。
(コ、コケにしやがって……ビッチ!)


522:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 16:27:59 F5ga8r7I0
メリーは怒りと痛みで顔を歪ませたが、やがてその顔は笑みへと変わった。
(だが、ここにきて……やはり貴女は甘ちゃんだわ。
『あと味のよくないものを残す』とか『人生に悔いを残さない』だとか…
便所ネズミのクソにも匹敵する、そのくだらない物の考え方が命とりよ!


523:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 16:31:46 F5ga8r7I0
このメリーにはそれはない…あるのはシンプルなたったひとつの思想だけ…
たったひとつ!『私メリーさん』!それだけよ…それだけが満足感よ!)
両手と片足でバランスを取り、メリーさんはフラフラと起き上がる。
(過程や……!方法なぞ………!)
呼吸を整え、カシマを見つめ返す。


524:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 16:39:20 F5ga8r7I0
「どうでもよいのだァーーーーーーっ!」
メリーが叫び、次の瞬間、引きちぎられた脚から血が迸った。
迸る血が、カシマの視界を遮る。


525:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 16:42:57 F5ga8r7I0
「どうだこの血の目潰しは! 勝った、死になさい!」
勝利を確信し。メリーは携帯を開こうとした。




526:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 16:49:01 F5ga8r7I0
だが開こうとした手を、カシマに掴まれる。
そしてそのまま携帯ごと手首から引き千切られる。
「おせろっとーーーっっっ!!!」
訳のわからない悲鳴を上げてメリーはのけ反った。


527:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 17:44:21 bH/bDMf/0
今週末こそウニさん降臨に期待

528:宿坊1/5
10/10/29 18:55:28 xzIYkIO30
初めまして。シリーズとしてまた書き込めるかわからないけど、
友人・知人の霊感持ちの話なのでこちらに書き込ませて頂きます。


「2日間宜しくお願いしまーす!」
元気な早朝の挨拶を受けて、始まった1泊2日の小旅行。
女性が3人も集まれば、騒がしいイメージがあるかもしれないけれど、このメンバーはちょっと変わっていた。
私以外の2人は霊感持ちで、中でも一番最年少の子は人のオーラやヒーリング、チャネリングなどを仕事にしているような子だった。
話は当然オカルト的な要素も含み、新幹線の中でぽつりぽつりと交わされる内容には、ちょっと不思議なものも含まれていた。
霊とは分野が違うけれど、その子曰く、「モノクロ印刷の文字が、文字によって色付きで見える人がいる」という話。
「あ」なら○色。「い」なら○色。といった具合。
そんなとりとめのない雑談をしながら、目的地へと向かった。
目的地は、国内某所。観光地のひとつとして知られている(場所の名前だけで特定されるようなところなので省略します)。
到着後、まずは昼食をとり、その後事前に予約していたお店で趣味の物を見て回ったり、体験教室を楽しんだ。
夕方になったので、本日宿泊する予定の宿坊(比較的安価な料金で宿泊できる、お寺などが運営している宿泊施設。
精進料理や座禅、読経などに参加できる所もある)へと向かった。

前置きしておくと私は幽霊やいわゆる物の怪の類いは全くといって良いほど視えない、何人かの霊能者さん曰く守護霊さまが
強いそうで、怪しいモノが近づけないらしいという話なのだが、その宿坊へ近くなるにつれて、周りの景色が暗くなっていく
印象を受けた(単に日が暮れたせいともいえない)。
何というか、質量を、重さのようなものを感じていた。
後になってわかったことだが、同行する2人もイヤな雰囲気を感じていたのだという。

529:宿坊2/5
10/10/29 18:58:55 xzIYkIO30
チェックインをして、部屋のキーを受け取り、3人でぎゅうぎゅうのエレベーターで宿泊予定の部屋に入った。
部屋の中は至って普通の和室。
でも。
そう、でも。
そういう感覚を感じたことがある人は分かると思うのだけれど、不思議なくらい落ち着かない。
他の2人も「視える」とはいわないが、妙な顔をしてキョロキョロしている。
この段階では「何となく」なので、みな気のせいと割り切って、予約してあるお店で夕食をとるため一旦部屋を後にした。
食事を終えて、部屋に戻った頃は20時を回っていただろうか。
部屋に戻る途中、宿坊にある写経をする小部屋を見学に行った時
(うっすらと般若心境を書いている写経紙を受付で販売してくれ、その用紙で心置きなく写経出来るようにとの配慮で
書道セットが置かれた小部屋があった)、小部屋の扉を開いた くだんのその子が「うっ」を小さく呻いた。
「ん~? どしたのー?」と能天気な声で応答した連れも、覗き込んで「うわー、、、」と絶句。
私には普通の小部屋に見えるので「???」
しつこく説明を求めると、連れの方が言いたくなさそうに「色んなモノが充満してる、こんな部屋には入りたくない」とのこと。
そして、「心が落ち着くどころじゃない」と言い放つ。
扉を閉めたその子も不味いものを食べたように口をゆがめている。
そこでようやく、感覚的に感じていたことが気のせいなんかじゃあないということを、全員一致で理解した。
とはいえ、今更宿を探す訳にもいかず、私たちには最早オバケ屋敷に近くなったその部屋へ、しぶしぶと引き上げることになった。
部屋に戻り、電気をつけて、開口一番その子が「お塩ないかな。」
聞くと四隅に盛り塩をしたいらしい。
「このままじゃ安心して眠れない」という。

530:宿坊3/5
10/10/29 19:03:14 xzIYkIO30
たまたま連れがクリスタルチューナーを持っていたので、それを部屋の壁4面、床、天井に行う。
高い澄んだクリスタルの音に、ようやくホッと息をつく3人。
その子がモゴモゴ唱えながら何やら手を合わせて、部屋に結界を張ってくれた。
「とんでもないところを選んだねー」と連れが私を見る。
そう、この宿泊施設を選んだのは他ならぬ私だ。でも嫌な感じは来るまで全く感じなかった。
どうして守護霊さまセンサーが働かなかったのか?
私は霊の類いは視えないが、やばそうな人とか、本気で近づかない方が良い場所というのは「何となく」わかることが多い。
誰にでもあるような感覚だと思うが、そういう時は直感を信じるようになってきた(当然若気の至りの失敗談もある)。
ともあれ、その後はとくに神経を過敏にする必要もなく、小部屋から持ち帰った書道セットで写経をしたり、
恋バナに花を咲かせたりしながら、のんびりと過ごして就寝した。
ちなみに、小部屋へ一度書道セットを取りに行ったときが、また恐怖だった。
あの感覚をどう表現したら良いのだろう。
誰もが特に何かを「視た」という訳ではないのだが、闇が質量を持ったようなネットリとした感じ、チリチリと
うなじの毛が逆立つような、神経の感覚がゆったりと狂ってゆくような、悪酔いをしてしまうような、そんな感覚。
1人では絶対に居られない、と2人は口を揃えて言い捨て、早々にその階を後にした。

翌朝は、お寺の本堂で読経に参加できるということで、早めに起きて本堂へ向かった。
怖いという感覚も、直接何を視たという訳でもなく、朝もや煙る朝日の下では夢のようで、私は元気を取り戻していた。
朝が早いせいか、朝日が雲にさえぎられるためか、はたまた本堂の中の電気が弱いせいか、本堂は不思議なくらい薄暗い。
私たち以外にも何人かが訪れ、パイプ椅子に腰掛ける。やがて、この寺の住職という方が現れておもむろに読経が始まった。
お経を上げ始めてややも経つと、おかしな感じがしてきたので目をあげた。何だか先ほどよりも本堂の中が暗い。
暗いモヤのようなものが充満し、煙のようにゆっくりとたゆたうように移動している。
それはやがて私たちの後ろにまでやってきた。

531:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 19:05:28 VFXCERMVO
>>528
メモ帳にまとめてから投下しろ。あとここ読んどけ
 
こわい話にありがちなこと
スレリンク(occult板)

532:宿坊4/5
10/10/29 19:13:20 xzIYkIO30
と、その時ふいに連れのお経を読む声のトーンが変わった。
微妙に住職の声のトーンを外れ、不協和音を奏で始めた。となりのその子は、蒼白な顔でつぶやくように唱えている。
呼吸が難しくなったような息苦しさを覚え、視界に霞がかかる。
苦しい。早くここを出たい。
頭にキーンと何かが突き抜けて行くような感覚。ネットリとした闇の感触は、昨日感じたモノと似ている。

ふいに理解が落ちてきた。
遅まきながら、ここはヤバイ。生きている人間がいるべき場所ではないと。
読経が終わり、住職が写経に書かれた氏名を読み上げお焚き上げをする旨を伝え終わるやいなや、
脱兎のごとく私たちは本堂を飛び出した。
「あー、とんでもないお寺だった!」と連れ。
「わざと住職と声のトーンを外したのよ。あれ以上集まられたらたまらない」なるほど、そういう理由で音を外してたのか。
音痴なのかと思いかけたことは頭の隅に追いやり、何となく納得していると、「早く戻ってお塩を借りよう」とその子。
宿に戻り、読経に参加していたはずの宿泊客が、葬式帰りのように入り口前で塩を所望する様子はどう映ったのか、表情に出ない女将さんから塩壺を受け取り、私達はそれぞれに頭から塩を振った。
すっかり身体が冷えた状態で宿の朝食を早めに済ませ、次の予定もあるからと逃げるようにその宿を後にした。
チェックアウトの時、女将さんに「また是非いらして下さいね」と柔らかく微笑まれて、こわばった笑顔の3人。
申し訳ないような気がしないでもなかったけれど、本当にもう二度とは行きたくない。
結局あれらは何だったのか。

533:宿坊5/5
10/10/29 19:18:57 xzIYkIO30
帰りの新幹線の中、尋ねた私に連れ曰く「とにかくすごい量の負のエネルギーの固まり。欲望とか、煩悩が凝り固まって怨霊化の一歩手前みたいな(このお寺は俗欲を満たすためにあるような、大きな朱塗りの鳥居のある神社のすぐ近くにあった)」。
と、それまで座席に身を埋め、目を閉じてイヤフォンで音楽を聴いていたその子が飛び跳ねるように身を起こし、
「今あのお寺の話をしなかった?」
私は驚きつつ、「うん、してた」と答えると、「もう止めて。考えないで」という。
不思議に思い、「どうして?」と聞くと、
その子はイヤフォンを耳に戻しながら、「話してたから来てるよ。あれが」

前置きに書かなかった事だけど、この旅行の前日から、私は声を奪われていた。
簡単にいうと、声枯れして、かすれた声を振り絞る感じだった。
警告だったのかなと今になって思う。生まれてこのかた声枯れしたのはこの前後だけだったから。

そして、この場所が選び呼び寄せたかった人間は誰だったのか、これも今となってはよくわかる。
だから、哀しい。
優れた霊感の持ち主は、どうして、現実世界との折り合いがこんなにも難しいのか。
その子と過ごした短い時間を思い、こんな肌寒い秋の夜長にはふと思う。

534:稲男 ◆W8nV3n4fZ.
10/10/29 21:39:55 TIA3yJYi0
一年の頃。
葬列を見た。
誰かの棺を、何人もの喪服の人が運んでいる。
後ろでは親類らしきおばさんが涙を流している。
皆それぞれに沈痛な面持ちをしていた。
棺を積む霊柩車が止まっている。
俺はそっと親指を隠した。
列の中の一人、小さな男の子がこっちを見ていた。
五歳くらいの、見たことがある子だ。
お父さんが死んだのかな、と、なんとなく思った。
喪服は、日に照らされてとても暑そうに見えた。

「へぇ、どこで」
先輩はペン回しをしながら聞く。
興味があるのか無いのかわからない感じだ。
しかもペン回しは失敗している。
さっきから何度もペンを落としていた。
「あそこですよ。立体交差の所の、床屋の向かいです」
昨日、下校中に見た葬列のことを話してみた。
放課後の図書室は相変わらず利用者が少なく、いつもの眼鏡の図書委員が貸し出しカードの整理をしている。
「ふぅん」
ペン回しを続ける。
一度たりとも成功していない。
くるっ、がちゃん。
くるっ、がちゃん。
出来ないのならやらなければいいのに、と思っていると、先輩の動きが止まる。

535:稲男 ◆W8nV3n4fZ.
10/10/29 21:42:35 TIA3yJYi0
「こういう話がある」
先輩はペンを置いて俺のほうを見る。
「葬列が歩いてくるんだ。遺影を先頭に、棺を囲んで。それを男女のペアが目撃するんだ。男の方には遺影が見えないが、女の方にははっきり見える」
俺は聞きながら、昨日の葬列を思い出していた。
遺影は、泣いていたおばさんが持っていたが、それに写っている人物までは見えなかった。
「女は言うんだ。今の遺影、私のだった。これは私のお葬式だったんだ。翌日、女は死ぬ。それから男はまた葬列を見る」
細部までは思い出せないが、男の子の視線だけははっきり覚えている。
どことなく退屈そうな、でも無表情な瞳が俺をじっと見ていた。
「その葬列の先頭は死んだ女だった。その女が遺影を持っていたんだ。その遺影には、男が写っていた」
ひとしきり語ると、先輩はまたペンを持ち、ペン回しの練習を再開した。
俺は必死に昨日の遺影を思い出そうとする。
通りすがりに見ただけだし、細部までは見ていなかった。
どうしても思い出せないでいると、先輩はくすくすと笑った。
「漫画の話だ。お前の見たのは、実際にあった葬式だろう。おかしな所は何も無い。何もな」
俺はほっと息をつく。
この人が言うと冗談に聞こえないから困る。
ありがちな怪談も、語る人間によっては恐ろしい事実に聞こえるのだ。
どうやら俺はからかわれただけらしい。
「必死に考えちゃいましたよ。遺影はあったんですけどちゃんと見て無かったんで。あんまり脅かさないでくださいよ」
先輩のくすくす笑いが止まり、唇の端をぐにっと持ち上げる笑顔になった。
細めた目の奥、瞳が深い色をしている。
嫌な予感がした。
この顔は、良くない。
「そうだなあ、見えなかったなら仕方ないな。そんな通りすがりに見ただけなのに、印象に残っていることは無いかな?俺に話している最中、他が全部あいまいなのにそこだけきっちり描写できた部分は?」

536:稲男 ◆W8nV3n4fZ.
10/10/29 21:46:17 TIA3yJYi0
男の子の目が浮かぶ。
はっきりと、脳裏を埋めるように。
「まさか、印象に残っただけでしょう。ほんと、ずっと見てたんですよ、男の子が」
先輩はペンを回す。
くるっと回ったペンは、なにやら複雑に指の間を回り、手のひらに帰って来た。
どうやらとんだ高等テクを練習していたらしい。
「そこじゃない。お前は葬式を昨日の下校中に見たんだろう。なのに何て言ったか。暑そうだった。日に照らされて。昨日は、曇ってただろうが」
記憶を辿るまでもなく、確かに空は重い灰色に包まれていたのを覚えている。
だが、確かに見た。
葬式に参加している人達は、皆黒い喪服で、その喪服が日に照らされて酷く暑そうだったのを。
「一番最近、あそこであった葬式は今年の夏のことだ。確かにあったんだよ、葬式はな。ただ、お前が自転車で走っていたのは、いつだったんだろうな」
愕然としている俺を、にやつきながら見ている。
俺は、いつの葬式を見ていたのか。
俺と自転車は、どこを走ったのか。
「ああ、それとな」
先輩は思い出したように言う。
俺はもはや何かを言う元気が無かった。
「死んだのは、親父じゃない。その夏の葬式、送られたのはあそこの長男だ。お前は知らなかったみたいだが」
確か、えらく高齢になってから出産した子供がいて、その子の歳が五歳くらいだったはずだ。
昔、家の前の道路で遊んでいたのを見たように思う。
その朧な記憶は、どうやら間違いなく昨日の少年と合致しそうだった。
「いやあ、珍しい経験したなあ。時間を越えて、しかも死人に見つめられるとは。すごいなあお前」
笑う先輩を、図書委員がうるさいと叱った。

先輩と葬式 終

537:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 22:11:31 zzbQIci90
>>533 表現とかも面白かった…。出来れば日付変わるまでの間にトリつけてほしいです。

538:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/29 22:29:32 VBpq/ej7O
>>533

539:連レススマヌね;
10/10/29 22:31:34 VBpq/ej7O
俺くんまだかな?


540:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 00:37:45 ltuHpLTgO
投下した人がいるのにまたすぐに投下すんなよ……
せめて2、3レスはあけとくのがマナーだろ

541:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 02:20:03 r2D8BF6a0
2時間以上も空いてるんだから問題ないだろ

542:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 02:36:35 ltuHpLTgO
時間の問題じゃねーよw

543:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 02:42:35 auiIT+lUO
つまり過疎化すると作品が投稿出来なくなるのか

544:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 02:49:45 ltuHpLTgO
いやいやだからそういう意味じゃねーよw

545:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 02:50:56 xGJuHG1j0
そんなマナー初めて聞いたわ
投下者の多いスレなんか大変だな

546:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 06:41:26 rgMH1CnM0
>>540
むしろ馴れ合いやら罵倒が続くんなら、淡々と作品だけ投下される方が良いわ。
マイルール押し付けんなよ。

547:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 07:25:38 U2FYsef60
>>540
でもそれなんか同意できてしまう

548:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 07:46:25 6e6KersvO
前にも何人か投下間隔あけろって言われてたね
書き手の時間の都合もあるから続く時があっても仕方ないと思うけど

549:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 08:46:25 YzxAofuj0
稲男が投稿してきたんで普通に嬉々として猛烈に読んだんだが

ルールとかあれか?誰かが感想文書き込まないと投稿ダメとかの類かね

550:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 08:48:06 YzxAofuj0
宿坊は面白かった?

551:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 08:55:48 TpxGsucc0
>>533
エンディングの

>そして、この場所が選び呼び寄せた~

から

>現実世界との折り合いがこんなにも難しいのか。

までが意味が分からない
3人を呼べるほど強いんだから、これで済むわけないよね

552:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 10:50:49 cKHDjAJoO
>>551
霊感持ちの身になにかあったと思わせるヒキってこと。
先生の次回作にご期待ください。
それくらい読み取れ。

553:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 11:57:55 TpxGsucc0
>>552
なるほど

>それくらい読み取れ。

へい。。読み解くスキルが低くてさぁ。。

554:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 12:20:18 v2IWgqauO
>>551
えっと、私も気になりつつよく解らなかったんだけど、
その『呼び出された誰か』はその後、強い霊感が仇となって、
何かの形で不審死を遂げた、とかじゃないのかなぁ?
いや、解んない。違ったらサーセンw

てかこの話読んでる途中で(写経の辺り)お風呂場に行ったら
ウゲエェェみたいな変な声が天井の辺りから聞こえたんだけど・・・怖い。

555:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 18:18:32 BvbsmTjR0
>>536
稲男乙。
よかったよ。

556:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 20:27:28 rvfPdtxC0
片足でバランスを支えきれずに、そのまま地面へとまた倒れる。
「ひるむ……!と、思うのか……これしきの……これしきの事でよォォォオオオ
あたしはよォ……この都市を……何事もなく…一人で脱出するぜ。


557:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 20:39:14 rvfPdtxC0
それじゃあな……」
ゆっくりと近づくカシマに、メリーは哀願した。
私のそばに近寄らないでええーーーーーーーーーッ!」
「自分を知れ…そんなオイシイ話が……あると思うのか? おまえの様な人間に。」
冷たくカシマは言い放った。


558:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 20:47:22 rvfPdtxC0
「なんてひどい野…」
「亜空間にはばら撒けないけど、消してやるよ。この世からな、
アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリ――」
カシマの手が触れる度に、メリーの身体が消え去っていく。


559:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 20:50:16 rvfPdtxC0
両腕をつかい、次々と引き千切っているのだ。
細切れになっていくメリー。
すでに、悲鳴を上げる事さえ出来なかった。
「アリーヴェデルチ! 《さよならだ!》」


560:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 20:53:36 rvfPdtxC0
カシマが腕を動かすのを止めると、そこにはもう誰もいなかった。
血だまりの中にひとつ、携帯電話があるだけだった。
深呼吸をしカシマは呟いく。


561:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 20:58:31 rvfPdtxC0
「てめーの敗因は…たったひとつだぜ…メリー…
たったひとつの単純な答えだ…『カシマのマは悪魔の魔』」
カシマは目を瞑った。


562:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 21:08:24 rvfPdtxC0
死んだ友人の為の黙祷なのか、それとも緊張の糸が解けて疲れたのか
それはわからなかったが、カシマはそのまま、ずっと立ちつくしていた。



563:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 21:25:51 rvfPdtxC0
通学途中のテケテケに、一人の女性が声をかけてきた。
女性の割には大きく190以上はある。
自分とは違う長身に、テケテケは少し圧倒された。


564:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 23:16:01 XL/qQ7m70
これでまた1.2レス空くまで投稿できなくなるのか

565:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 23:31:17 xGJuHG1j0
変なルールだな

566:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 23:44:36 dx8JHbZd0
すぐにメリーさんが来なかったからこんな事になるんだよ!
投下直後のワンクッション役どうしたのさ!

567:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 23:49:22 xGJuHG1j0
あ、投下する前にそいつが直前の人に乙すればいいのか?

568:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 23:49:59 rvfPdtxC0
「ひとつ尋ねたいんだけど、この町に『渡目』という姓の家を知らない?
この家をたずねてこの町にきたんだけど…」
「『渡目』? さあ~、ちょっと知りません。町の人口が5万3千人もいますから」


569:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/30 23:56:48 rvfPdtxC0
女性の質問にテケテケは首を傾げた。
名前を言われただけではピンとこない。
「なるほど……それもそうね」
女性は懐から手帳を取り出し、ふたたび尋ねる。


570:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 00:04:55 0Ln9NDCD0
「なら住所ではどうかしら? 『元興寺1の6』」
「ああ、その住所なら」
テケテケは向かいにあるバス停を指差した。
「元興寺ならあそこから3番のバスに乗れば行けます。

571:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 00:22:05 0Ln9NDCD0
この時間タクシーはあまり来ませんよ」
「ありがとう」
そのままテケテケはバス停まで女性と一緒についていく。


572:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 00:43:28 0Ln9NDCD0
バス停の噴水広場にさしかかると、数人の女性が目に入った。
一人の少女の周りを女学生が取り囲み、何やら口論をしているようだった。
「何しとんじゃッ!」


573:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 01:09:25 9mUL9YV+0
>>567
なんかそれで良いような気がする
ただそれをルールにするのはなんか窮屈かもしれないけどね。「した方がいいと思ったら」ってぐらいが丁度いいかも

574:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 01:22:30 +u73h2QK0
>>573
元々そういうルールがあったのならともかく新しくルール化する必要はないでしょ

575:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 02:24:22 fGLnzMUTO
ルールは強制だけどマナーは人の良心だからな?な!

576:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 02:38:19 9mUL9YV+0
>>574
だからルールにするのは窮屈と言ってるわけだが…
要はちょっとした気配り程度の認識で良いんじゃない?ってことを言いたかった

577:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 02:50:04 +u73h2QK0
>>576
やりたい人は勝手にやればいい程度なら問題ないんだけど、いつの間にか暗黙のルールみたいになって
しないことを理由に叩く人が出てくるようになったら嫌だなと思ってね

578:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 03:48:40 TbMykAAJO
わかった、メリーが来たら俺が何かレスしておこう

579:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 06:57:37 ioiVyXYJ0
なんか、俺さん以外微妙過ぎ。
稲男さん好きだったけど、最近のは師匠シリーズと内容被りすぎてる。

580:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 07:32:56 5o6LZT1UO
579
実話なんだからしょうがないんだってさ。

581:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 08:05:55 ioiVyXYJ0
>>580
実話ねぇ…
実話なら仕方ないけどさ、なんか文章上手いし引き込まれるのに大体師匠シリーズであったなぁとか頭過るのがもったいなくてね。残念だ。

582:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 09:16:57 9iORuRxR0
ここってさ、そもそも昔は単発スレ(しゃれ怖やいい話的な霊体験投稿スレ)で、何回か投稿してるうちにROM者に人気があったり一線超え始めた作者の移動先だったような気がするんだが、俺の勘違いか?

突然シリーズ物ですってココに初投稿される方が違和感があるんだが。

583:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 12:48:10 0Ln9NDCD0
「何のつもりだきさまっ!」
怒鳴られる状況を理解しているのか、少女は茫洋とした顔で答えた。
右手で携帯を触っている。


584:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 13:10:24 0Ln9NDCD0
「何ってその……この池のカメが冬眠からさめたみたいなんで写メでもとろうかな~って
思ってたんです。カメってちょっと苦手なもんで、触るのもおそろしいもんで、その、
怖さ克服しようかなぁ~と思って」
「……なこたぁ聞いてんじゃねーっ! 立てっ! ボケっ!」


585:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 13:11:01 Nf5cTHPC0
>>582
一々揉める必要なんてどこにあんだよ
元からシリーズ化したいならここに投稿でいいんだよ

586:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 14:07:50 0Ln9NDCD0
間延びした声に、女学生達はさらにイラついたようだった。
少女が立ち上がるとウェーブがかかった銀髪が、腰まで垂れ下がる。
よく手入れしてあるらしくさらさらと風になびく。


587:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 14:36:55 0Ln9NDCD0
まるで人形がそのまま大きくなったかのような可愛らしさをみせる。
少女は女学生の胸までしか高さが無く、自然と見上げる格好になった。



588:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 14:49:47 Tu99MBm80
>>582
洒落怖に何話か書いてる人をこっちに誘導するとファビョる粘着>>120がいるからねえ。
向こうでも暴れてたけど荒らしにすらスルーされてた。

589:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 14:51:21 0Ln9NDCD0
「ほほ~、ちんちくりんなやっちゃ」
「おいスッタコ、誰の許可もらってそんな格好をしてるの?
中坊のときはツッパってたんのかもしんねーが」
「うちに来たらわしらにアイサツがいるんじゃあっ!」


590:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 14:54:29 0Ln9NDCD0
眼前に突き出されたカメをみて少女はたじろぐ。
「ちょ……、ちょっと、爬虫類ってやつは苦手で、こ、こわいです~~」
「うだら何ニヤついてんがぁーっ!」


591:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 14:59:07 0Ln9NDCD0
女学生が少女の頬を張る。バス停に乾いた音がした。
「ゴメンナサイ、知りませんでした先輩!」
「知りませんでしたといって、最後にみかけたのが病院だったて奴ぁ
何人もいるぜ……てめーもこのカメのように…してやろうか、コラーッ!」


592:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 15:26:46 0Ln9NDCD0
深々と頭をさげる少女に対して、女学生は持っていたカメを地面に叩きつける。
叩きつけられたカメは甲羅が割れ、苦しそうにもがいていた。
女学生は少女を睨みつけ、冷たく言い放つ。


593:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 16:47:38 TbMykAAJO
次はまだかな

594:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 16:53:31 0Ln9NDCD0
「ケッ! 心がけよくせーよー、今日のところはカンベンしてやる。
そのスク水とブルマも脱いで、置いておきな」
「それと銭もだな。献上してってもらおうか」


595:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 16:56:16 0Ln9NDCD0
無茶な要求に少女は逆らわず、また頭をさげる。
「はい、すみませんでした!」
事の成り行きを見守っていたテケテケの肩が叩かれる。


596:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 17:06:40 0Ln9NDCD0
横をむくと女性が、先に行こうと促している。
興味なさそうに首を横に振り、言った。
「自業自得って奴だ。目をつけられるのがいやなら、あんな格好するなって事。
逆にムカツクのは、カメをあんな風にされて怒らないあいつの方」
肩を押され、バス停のほうへと促されるテケテケの後ろから、会話が聞こえる。


597:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 18:19:06 1TNpLsyUO
>>596
タヒねばいいと思うよホントに

598:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 21:02:05 0Ln9NDCD0
「おい腰抜け!きさまの名前をきいとくか!」
「はい、一年B組 渡目……理沙です」
その言葉を聞いて、女性の足が止まった。


599:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 21:22:35 0Ln9NDCD0
訝しげに後ろを振り向く。
「なにぃ……渡目 理沙……!」
名乗った理沙に、女学生は口々好き勝手な事をいう。


600:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 21:42:58 9iORuRxR0
メリーあぼーんだらけw
通報しました

601:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 22:23:04 0Ln9NDCD0
「渡目? 三途の渡しに目付けで、渡目?」
「理沙?」
「ケッ!これからテメーを理沙!メリーさんって呼んでやるぜ!」
「はあ…どうもありがとうございます」


602:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 22:28:41 TBal4/T40
ラーメンとカツ丼の俺さんは、忙しいのかな

603:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 22:36:11 0Ln9NDCD0
間延びした声で、少女はけだるそうに返事をした。
その声に女学生はイラついた声をあげる。
「コラ!さっさと脱がんかい!バスが来ちょったろが!チンタラしてっと
その型遅れの携帯も取り上げっど!」


604:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 22:50:44 0Ln9NDCD0
その言葉を聞いて少女の手がピタリ、と止まった。
「おい……先輩、あんた今…アタシの携帯の事何て言った!」
先ほどとは違う、地獄の底から響くようなドスのある声。
その迫力に、女学生達はたじろいだ。


605:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 22:54:56 0Ln9NDCD0
「……え?」
あんぐりと口をあげていた女学生の一人が、次の瞬間空を待った。
周りの人間も何が起こったのか理解出来なかった。
苦しそうに女学生がのた打ち回る。


606:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 23:00:02 0Ln9NDCD0
(今…こいつ「携帯」を見せた…今たしかに…携帯に何らかの画像がみえた!)
テケテケの横で見ていた女性だけが、事の成り行きを理解していた。
肩をいからせて、少女は倒れている女学生に近づいていく。
「アタシの携帯にケチつけてムカつかせたヤツぁ何モンだろうーと許さねぇ!


607:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 23:08:12 0Ln9NDCD0
この携帯がPCエンジンGTみてぇーだとォ?」
「え!そ…そんなことだれも言って…」
弁解しようとした女学生だったが、顔を少女に踏み潰され二の句を言う事が出来なかった。


608:自治スレでローカルルール他を議論中
10/10/31 23:16:02 0Ln9NDCD0
「確かに聞いたぞコラーーーーッ!」

メメタァッ!

「やれやれ……こいつが…こいつが探していた…じじいの身内だとは!」



609:俺 ◆cLBpi8LhvQ
10/11/01 01:56:11 C4cee32HO
間が空いたなあ……
 
 呪いの本
 
高一の冬頃の事だったと思う。
その日A宅に行くと、家の主はソファに体を横たえて本を読んでいた。
俺は人並み程度には本を読むが、Aは時折昔の作家の全集を開くくらいだ。何の本を読んでいるのか気になりタイトルを尋ねると、
「呪いの本」
なんて答えが返ってきた。
「読んだら死ぬってか?」
好奇心と呆れ混じりに聞くと、Aはニヤニヤと笑いながらこちらに顔を向ける。相変わらずどこに焦点を置いているか分からない目。
「死にはしない。けど、お前が読んだら寿命縮むんじゃない?」
そう言ってぱたりと本を閉じる。見ればその本は装丁こそ立派であるもののさして厚くもなく、表題すらも書かれていない。
Aがああ言った以上、もとよりまともな本では無いのだが、それがますます怪しくなってきた。
「読むか?」
とん、と軽い音を立て、俺の前、テーブルの上に本が置かれる。
「寿命削れってか?」
とは言ってみたものの、興味はあるし特段長生きしたい訳でもない。俺は本を手に取って意識を集中する。
……何も感じない。何のイメージも得られない。俺は拍子抜けしてAを見たが、彼女はニヤニヤと笑ったまま言葉を続けた。
「ああ。寿命削れるね。読めば。読む事が出来ればね」
俺には読めないと? 安い挑発だ。相変わらず何が言いたいのか分からないし。
そう思って、結局俺は本を開いた。

610:俺 ◆cLBpi8LhvQ
10/11/01 01:57:22 C4cee32HO
目が合った。
え、と思った。
本を開いた瞬間俺の視界に飛び込みそうして視界を埋め尽くしたのは眼。
あまりに突然で唐突だった。
開いた本のページは見れない。何が書いてあるか分からない。一対の眼が見せてくれない。
眼は俺の顔の間近にあり、俺の目はその眼だけを視界に映していた。
存在する霊なのか俺の感覚に引っ掛かったイメージなのか分からない。霊であるようにもイメージであるようにも見える。
だが、そこに気配は無い。存在するという現実感のない一対の眼は、イメージであるという実感の無い凪いだ瞳は、ただただ俺の目を見続ける。
なんだこれ。
ぱし、ぱし、と一対の眼は瞬きをする。背筋が粟立つ。
―そこに居る。
ヤバい、ヤバい、ヤバい。
さっきまでイメージであるか霊であるかも分からないような、現実感の無いその瞳が気配を持ち始めた。
絵のように平面的で希薄だった存在感が唐突に実体を得た。立体的な、確かにそこにあるという実感がある。
また瞬きを一つ。俺は目を離せない。一対の眼は徐々に現実感を増して行く。まるで現実を侵食していくように。
来るな、来るな、来るな、来るな。
けれど、目が離せない。目が奪われる。徐々に現実感を増していく、一対の眼に。
ヤバい、ヤバいと思ったところで―
 
ぱたん、と。
……音がした。
気付けば一対の眼は消え去り、俺の視界に映るのは閉じられた本と、本を閉じた自分の両手だった。
それを見て俺は俺が本を閉じたことを知った。

611:俺 ◆cLBpi8LhvQ
10/11/01 01:59:37 C4cee32HO
「読めなかったな」
Aは強張った俺の手から本をひょいと奪い去り、ニヤニヤと笑いながら言った。
「……なんだよ、あれ。今のが呪いか」
まるで現実になっていくような一対の眼に、寿命が縮んだような思いがした。
「いいや? 呪いじゃない。中身読んでないだろ?」
Aは何でも無いようにパラパラとページを捲り、背表紙に近い所を開く。
「ブックカース。この本を侵す者に災いあれ、ってな。本を盗んだりとかしたやつに災いが訪れるように願う呪いだ。
 ……こう書くんだなぁ」
Aは私も実際に見るのは初めてだ、と言って本に眼を落とす。
未だに手が強張り、緊張したままの俺はAの軽い口調に苛立ちを覚えた。
「じゃあさっきのはなんなんだよ」
「さあて。……ただ、中身は日記だよ」
「……日記?」
誤魔化されたと感じたが、言われて見ればその本は高そうな手帳をそのまま大きくしたような装丁をしている。
でも、なんで日記なんだ? そう思ったところで、Aが口を開いた。
「それも、ただの日記じゃない。夢日記だ」


612:俺 ◆cLBpi8LhvQ
10/11/01 02:00:14 C4cee32HO
「夢日記?」
「そう。しかもこの日記を書いたやつは、魔術の実践者だ。儀式魔術のな」
ペラペラとページを捲りながら、Aは笑みを深めて話を続ける。
「因みに日記の最後にはこう書いてある。退去に失敗した、ってね」
そこまで言って、Aは笑い声を漏らす。
「なあ、意味分かるか?」
俺は首を振った。
「じゃあ、これだけは言っておく。……夢日記なんて書くんじゃないぞ。
 夢の中の出来事を文章にして現実に持ち込むなんて、ろくな事になる訳が無い」
それだけ言って、Aまた本に熱中し始めた。
結局あの眼の正体はなんなんだと俺は聞いたが、Aは本から眼を離さずに、さあて、と言うだけだった。
彼女の目付きの悪い眼に何が映っているか、俺には解らなかった。


 呪いの本、了。

613:自治スレでローカルルール他を議論中
10/11/01 02:17:18 nZsjvzPX0
↓はい、メリーさんよろw

614:自治スレでローカルルール他を議論中
10/11/01 04:26:39 kPnKU1ul0
わたし、メリーさん。もう寝てるの

615:自治スレでローカルルール他を議論中
10/11/01 04:33:20 kZtzgSAk0
>その日A宅に行くと、家の主はソファに体を横たえて本を読んでいた。

人の家を訪ねて勝手に部屋に入ったらその状態なのか、
呼び鈴鳴らしても玄関にも出てこないのか、
リアリティーが無さ過ぎ(=創作としての文章力なさすぎ)で最初から萎えてしまう。

616:自治スレでローカルルール他を議論中
10/11/01 04:54:39 GgFF10EG0
>>612
乙です!眼を想像してびびってたら隣で彼氏がネッペして心臓止まるかと思った…

617:自治スレでローカルルール他を議論中
10/11/01 05:16:21 Mon5d2ZEO
俺とAの人は急にパワーダウンしたな。
ここよりモバゲー行った方がいいんじゃないか

618:自治スレでローカルルール他を議論中
10/11/01 06:11:00 KmTFDypwO
>>俺たんAたん稲男たん、そして女三人話の新参たん乙♪
誰が何と言おうと私は投下楽しみにしてるからぁ~~

批判たんとメリーたんは、いつも現れる
このスレッドの悪霊みたいな存在だから気にしないで!

これからも投下宜しくなの♪
勿論ウニたんと赤緑たんもね!('-^*)ニコ

619:自治スレでローカルルール他を議論中
10/11/01 06:51:22 m+UKA/1SO
>>609
俺くん乙!
まとめにも4、5話のってたね
おめでとう!

620:自治スレでローカルルール他を議論中
10/11/01 07:07:33 QRq3nrx90
>>615
え?学生時代とかそんな友人だらけだろ?

621:自治スレでローカルルール他を議論中
10/11/01 07:24:22 8fPcP+kC0
>>614
支配人が「一種に寝てくれないか」と言ったリアルな話はおもろかったけど、
「とん、と軽い音をたてて」とか書くようになっちゃったんだねぇ

622:自治スレでローカルルール他を議論中
10/11/01 08:14:59 xFoVPBtMO
忍の人と枯野は近況plz....

623:本当にあった怖い名無し
10/11/01 19:32:27 Na31bqMr0
「私メリーさん。今、バス停の前にいるの…」
「私メリーさん。今、玄関の前にいるの…」
「私メリーさん。今、部屋の前にいるの…」
「私メリーさん。今、モンゴルにいるの…」




624:本当にあった怖い名無し
10/11/01 19:38:38 Na31bqMr0
「私、メリーさん。今あなたの家の……え、身に覚えがない?
  ちょ、ちょっと待ってください…………。あの、お名前は○○さん、ですよね?
    ち、違う!? すみません。間違えでした。どうもすみません……」ガチャリ

携帯に残る電話番号。それ以来毎日かけている。



625:本当にあった怖い名無し
10/11/01 20:26:05 Na31bqMr0
「わたし、メリーさん。今、駅前にいるの」

「わたし、メリーさん。今、ラーメン屋の角にいるの」

「わたし、メリーさん。今、交番の前にいるの」

「わたし、メリーさん。今、交番にいるの」



626:本当にあった怖い名無し
10/11/01 20:30:28 Mon5d2ZEO
メリーさん 了

627:本当にあった怖い名無し
10/11/01 20:38:36 Na31bqMr0
「……わたし、メリーさん。今、交番にいるの」

「…………わたし、メリーさん。今、交番に、いるの……」

「…………わ、わたし、メリーさん。今、交番に、いるのぉ……」



628:本当にあった怖い名無し
10/11/01 20:47:57 Na31bqMr0
「わ、わたし、メリーさん。今、こうば……ダメ、電話取っちゃダメぇ」
「夜中にすみません、○○交番です。お宅の娘さんを補導しておりますので、引き取りに来てもらいたいのですが……」



629:本当にあった怖い名無し
10/11/01 21:06:24 Na31bqMr0
「私メリーさん、今あなたの家の前に居るの」
「……おふくろ、いい加減にしてくれよ」
携帯にかけてきた母親に向けて、俺は嘆息する。


630:本当にあった怖い名無し
10/11/01 21:29:38 Na31bqMr0
ったく、こちとら容疑者の確保に忙しいってのにたまったもんじゃねえ。
俺は、『自称メリーさん殺人事件』と揶揄される事件を追う刑事だ。
「今はまだ職場だよ。悪いが今日は帰ってくれ」
「目里さん! ホシの奴の携帯が割れました!」


631:本当にあった怖い名無し
10/11/01 22:07:47 Mon5d2ZEO
はい次

632:本当にあった怖い名無し
10/11/01 22:10:52 Na31bqMr0
部下の一人が慌てた様子で声をかける。
「ああ、分かったすぐいく! じゃ、そういうことだから」
ぽちっと電源を切ると、俺はホシの番号を打ち、発信ボタンを押す。
数回の呼び出し音の後、がちゃり、と音がした。


633:本当にあった怖い名無し
10/11/02 00:02:48 NOestRqa0
「……もしもし?」
見知らぬ番号からかかってきた電話に、ホシと思しき男は怪訝そうな声を出す。
俺はにやり、とほくそえんだ。
急に家を訪ねてくるような迷惑なおふくろだが、一つありがたいもんを俺にくれている。


634:本当にあった怖い名無し
10/11/02 00:08:53 NOestRqa0
「……私、メリー。今、あなたの後ろに居るの」
そう呟いた瞬間。俺は一人の男の後ろに立っていた。
唖然とした顔でこちらを振り向いた男の手に、手錠をかける。



635:本当にあった怖い名無し
10/11/02 00:16:33 NOestRqa0
俺の名は『目理 伊三(めり いぞう)』
元祖『メリーさん』の【血】を受け継ぎ、彼女の最大の能力である瞬間移動を、
『相手の携帯電話に私メリーと名乗る』という条件下で発動することのできる妖怪刑事である。



636:本当にあった怖い名無し
10/11/02 02:36:52 IDlqqvBRO
「私メリーさん。今あなたの家の前にいるの」
 
「私メリーさん。今あなたの…」
 
「私メリーさん。今…」
 
「私メリーさん…」
 
「私メリー…」
 
「わたし…」
 
「わた…」
 
「…」
 
あの事件から十数年の月日が流れた
もう鳴らない携帯電話を墓の前に
とん、と置くと私は歩き始めた
 
 
メリーさん 了

637:本当にあった怖い名無し
10/11/02 06:34:20 Fe5QLdnhO
シリーズ物は初めから自分でまとめた方が良いような気もする。
ナナシシリーズも作者が結局自分で携帯サイト作ってまとめてたし

そうすれば別に興味ある人しか来ないし、叩かれることもないだろうし……
まぁ、そういうサイト二つほど知ってるけどコメントはほとんどないけどさ

638:本当にあった怖い名無し
10/11/02 09:47:00 VdRnioJ20
>ナナシシリーズも作者が結局自分で携帯サイト作ってまとめてたし
kwsk
なんか補完されたりとかしてた?

639:本当にあった怖い名無し
10/11/02 10:19:09 AMsggURE0
オマエらより水嶋ヒロのが上!
by ayaka

640:本当にあった怖い名無し
10/11/02 10:49:52 Fe5QLdnhO
>なんか補完されたりとかしてた?

改編バージョンとか新しいものも乗ってた気がす

てか探したら残ってた↓
URLリンク(96.xmbs.jp)

641:本当にあった怖い名無し
10/11/02 14:38:21 BJxIcaveO
お前らなら水嶋ヒロのがまだ上

642:本当にあった怖い名無し
10/11/03 01:32:36 W+zTn/r30
俺が水嶋だ

643:本当にあった怖い名無し
10/11/03 05:38:29 84gm8IPH0
>>640

ありがと~

644:本当にあった怖い名無し
10/11/03 20:58:19 xEOVGX1ZO
>>640
やべぇ見てたら普通に感動した

645:本当にあった怖い名無し
10/11/03 21:00:09 YI7lQZtT0
>>640
宣伝乙

646:本当にあった怖い名無し
10/11/03 21:15:19 IG1YAs1s0
レスのコピペ転載にお悩みのスレ住人の皆様へ。

以下の規制議論板でのレス転載コピペ荒らし報告スレをご覧下さい。
いずれも最近報告スレが立てられ、以下の流れを経過した報告スレです。
 運営による芋掘り
 書き込みログの開示
 アクセス規制の発動

★101026 comic「レス転載|抽出転載」コピペ荒らし報告
スレリンク(sec2chd板)

★101029 anime4vip samba 過去レス転載荒らし報告(再)
スレリンク(sec2chd板)

★101030 occult「レス転載|抽出転載」コピペ荒らし報告
スレリンク(sec2chd板)

継続的な過去レスの転載は2chに対する迷惑行為扱いになりますので、
上記報告スレのような形式を作って報告すれば、荒らしをアクセス禁止に
してくれますよ。

報告スレを作るか否かは住人の皆様次第ですけど。
来るか来ないか分からない削除人を待つよりはよっぽど効果的かと。


647:稲男 ◆W8nV3n4fZ.
10/11/03 21:51:42 AtsuyNR5O
先輩が、女連れだった。
そりゃ、大学生にもなれば彼女の一人くらいいてもおかしくない。
ただ、先輩はヨーコさん一筋だから、他の女性と付き合うって事は考えられない。
と、勝手に思っていたわけだが、どうやらそれは思い違いだったらしく、先輩は俺の知らない女性と並んで歩いていたのだ。
それだけで彼女と断じるのもどうかと思うが、先輩はとにかく女性に人気がなく、全く近寄りもされなかったので、一緒に歩く程度でもかなりの仲に思えた。
俺は声を掛けようとしたが、二人の時間を邪魔するのもアレだなと思い直し、微笑んで見なかったことにした。
翌日、先輩を問い詰めてやろうと思いながら。

「いつだ」
翌日、いつものように図書館でその話をしたら、先輩は険しい表情で言った。
先輩をからかってやろうとしていた俺は、予想を裏切る真剣さに驚いた。

648:稲男 ◆W8nV3n4fZ.
10/11/03 21:52:58 AtsuyNR5O
「昨日です。夕方、駅前のコンビニらへん歩いてましたよね?二人で」
先輩の眉間に深い皺がよる。
「女の特徴は」
「顔はわからなかったです。髪がこう、長かったんで。なんていうか、アレ、貞子みたいに」
手で顔の横に垂れた髪を表す。
女性は真っ黒な髪を背中の真ん中あたりまで伸ばしていた。
さらにうつむいていたので、俺の見た角度からでは顔が見えなかった。
先輩は溜め息を吐く。
「そうか。やっぱり」
どうやら彼女や何やの話では全く無かったらしい。
良く良く考えれば、いくらなんでもあの女性は異質すぎた。
それでもなんとなく納得出来たのは、あの先輩の知り合いならあり得るかと思ったからだった。
「なんなんです?」
先輩は肩をばきっと鳴らす。
今日は何やら疲れているようだ。
「そうだな、使い魔ってわかるか」
はい、と答える。
「コウモリだとか、カラスだとかのイメージありますけど、それが?」
「まずそこから説明しようか。日本だと使い魔ってのは、式神と呼ばれる。知ってるな?」
式神。
使鬼神とも言う。
特定の術式を介して、術者の手駒となる精霊などを使役する術。
そうか、言われてみればこれも使い魔の一種だ。

649:本当にあった怖い名無し
10/11/03 21:53:34 84gm8IPH0
しえん

650:稲男 ◆W8nV3n4fZ.
10/11/03 21:54:18 AtsuyNR5O
「陰陽師なんかが使ってたってアレですよね」
「そうだ。付け加えるなら、犬神やくだ狐なんかもそうだな。自分の……術力とでも言おうか、エネルギーを分け与え、手駒を生み出し使役する。つまり、女はそれだ」
ん?
使い魔というと、知能を持たない低級な連中を思っていたが。
「人間霊でも式神に出来るんですか」
先輩は首を振る。
「まだ半分だ。というより、こっちの方が重要か。お前の見た女は、生き霊なんだよ」
「つまり?」
先輩は逆の肩を鳴らす。
「お前の見た女は実在する。そいつがとにかく俺の所に行きたいって願った結果、エネルギーが俺の所へ来たわけ。式神のように」
「じゃあ、知り合いなんですか」
先輩はまた首を振る。
「俺が行ってる病院で、二言三言話しただけ。あそこ精神科あるだろ。そこの患者」
俺はぞくりとした。
精神科にかかるような人間の、それも女の妄執は、想像出来ないほど恐ろしかった。
ただ二言三言話しただけで、自分の魂を割って先輩の所へ飛ばしてしまう程に。
「……やっぱり、害があるんですよね」
先輩は疲れた様子だった。
きっとその女は先輩の精神にも影響を及ぼしたりするのだろう。
先輩は神妙な面持ちで言った。

651:稲男 ◆W8nV3n4fZ.
10/11/03 21:55:52 AtsuyNR5O
「いや、全く。見られてる気がしてちょっと寝不足なくらい」
「あ、そーすか」
予想外に軽い被害だったため、若干拍子抜けしてしまう。
「まあ害意がなけりゃそんなもんだ。それもそろそろ終わりっぽいし」
終わりっぽい?
「なんでです?」
先輩が笑う。
嫌な笑顔だ。
「お前、見えたんだろ」
「はい、確かに」
確かに、女は見た。
「それがどうかしましたか?」
「言ったろ、エネルギーだ。より強く存在するには、当然多くのエネルギーを使う。俺ならともかく、お前程度に見える程はっきり存在するってことは」
あ。
なるほど。
「もしE線切っても飛ばしてたら、最後にはそりゃ……なあ?」
はっはっはと笑って先輩は立ち上がる。
「逃げ戻る先が無くなれば、俺なりのやり方で追っ払える。まあ、もう少しの辛抱だ」
手をひらひらさせながら図書館を出る先輩の背中に、昨日の女が見えた気がした。
彼女の体は、今どうなっているだろう。
考えるのは、やめておいた。

先輩と生き霊 終

652:本当にあった怖い名無し
10/11/03 21:57:30 YI7lQZtT0
オトューン

653:本当にあった怖い名無し
10/11/03 23:51:13 IxHN/lVj0


654:本当にあった怖い名無し
10/11/04 00:16:16 /XNyFBH2O
いなおとこ乙

655:本当にあった怖い名無し
10/11/04 00:19:15 EJpMsx4j0
今日のは結構良かった。乙

656:本当にあった怖い名無し
10/11/04 19:44:31 o6b6XmOu0
「私、リカちゃん。今あなたの後ろにいるの・・・」

テリーマン「俺もいるぜ」
キン肉マン「テリーマン」
ブロッケンJr「お前だけに、いいカッコさせるかよ」


657:本当にあった怖い名無し
10/11/04 19:46:32 o6b6XmOu0
キン肉マン「ブロッケンJr・・・」
ロビンマスク「正義超人は、おまえだけじゃないんだぜ 」
ウォーズマン「コーホー」
キン肉マン「みんな・・・」

悪魔超人「こ、これが友情パワーか」



658:本当にあった怖い名無し
10/11/04 19:52:40 o6b6XmOu0
「私メリーさん、今あなたのうしろにいるの」

「(クルリ)メリーさんが好きだ!」
「・・・はっ? い、いきなり何言いだすの?」


659:本当にあった怖い名無し
10/11/04 20:29:40 v+9JuyoxO
>>658
純粋にこのスレ楽しんでるのゆ
いつもコイツうざ杉!
暫く来るの止めるよ

660:本当にあった怖い名無し
10/11/04 21:04:44 MlM/LKw50
>>659
スルーしとけっての
スレ埋まったらまた立てればいいんだし

661:本当にあった怖い名無し
10/11/04 21:19:22 o6b6XmOu0
思わずメリーさんににじり寄る・・・。
「メリーさん・・・」
「ちょっ! ち、近すぎ・・・!」


662:本当にあった怖い名無し
10/11/04 21:29:09 o6b6XmOu0
恐る恐る両手をあげると・・・メリーさんも怖いのか同じように両手をあげる・・・。
ガッシ! その細い手首を捕まえて・・・
「なっ! は、放して!!」
「メリーさん!! お願いっ! 君を抱きたいんだ!!」


663:本当にあった怖い名無し
10/11/04 21:31:33 o6b6XmOu0
「何言ってるのよ! なんであんたなんかに抱かれなきゃいけないのよっ!!」
「でも抱いちゃう!!」
今度は腕をメリーさんの背中にまわして・・・


664:本当にあった怖い名無し
10/11/04 21:32:50 o6b6XmOu0
あっ、胸のふくらみが直に感じるよっ・・・。
身をよじれば余計に・・・。
「や! やめて! 警察を呼ぶわよ!これ、完全に痴漢じゃない!!・・・あっ そこヤダ!!
放してっ! 手を・・・いれないでよっ!」



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