10/10/22 17:08:47 t5dcqYvs0
10/10
私「フン…」
藤木が出て行った後、私もゆっくりと部屋を出て、外へと向かう。
残念だが、藤木は優秀な部下にはなれない。
…が、優秀な兵隊にはなれる。
今夜、ジックリと仕上げてやろう。
奴には、大仕事をして貰わなければならない。
本部から外に出たところで、私は一度振り返る。
随分と大きくなったものだ…。
建物を眺め、そんな事を考える。
路上で易者をしていた頃には、想像も出来なかったものを、私は手に入れた。
約20年の歳月をかけて、ここまで成長させたもの。
誰が何と言おうと、私のもの…。
それをどうしようと、全て私の勝手だ。
これは私だけのものであるべきだ。
―捨てることができて、初めて自分のものと言える。
私は、そう考えている…。