10/11/06 13:38:19 wf9XHkgn0
>>688それ知ってる。
最後の孤児の話が終わった時に、魔物が「この孤児の物語を終わらせるのが自分だ」と悟った時の絶望感が何となく後味悪かった気がする。
たしか魔物は幼い頃から地下牢に監禁されていて、一年に一度どうしても人を食わないといけない日だけ外出を許されてて、魔物にとって語り部は初めて真剣に話をしてくれた相手だった。
追われ身だった語り部自身も熱心に話を聴いてくれたのが魔物が初めてで、後半では自分の身より魔物に同情していた。
作品全体としては、祭に参加した語り部が交代で物語を語っていく連作短編みたいな話で、その孤児の語り部が食われる話もその語りの一つ。
たしか、その話をした語り部自身が実はその魔物だったてオチだった(主人公は初めから魔物の正体に気がついていた)。
主人公は人間の語り部で、語っていくうちに魔物が世間の人間達に受け入れられる方法を示す。
最後には主人公が「魔物の姫、私はあなたを救えたでしょうか?」って聞いて、魔物の女は「貴方は私だけでなく、世界中の全ての魔物を救ってくれました」って言って終わる話だった気がする