【小説】ZOMBIE ゾンビ その30【創作】at OCCULT【小説】ZOMBIE ゾンビ その30【創作】 - 暇つぶし2ch■コピペモード□スレを通常表示□オプションモード□このスレッドのURL■項目テキスト652:A 11/03/04 20:09:22.97 UvJ/5TCBO 身支度を整えると、ひとまず木製の扉に向かった。 スチール製のドアノブがひやりと手に収まる。 予想に反して、扉は何の抵抗もなく開いた。 台所だ。 独身者のアパートに多い、人1人入るのがやっとの狭い作りだ。 シンクは細かい傷が数多く入り、光沢を失っている。 頭をぶつけそうな低さの吊り戸棚は、扉が片方はずれ、壁に立てかけられていた。 考えるまでもなく、明らかに長い年月を誰かが使っていた痕跡があった。 そして、少なくとも、それが自分でないことは確かだ。 棚を開けると、部屋とは違い様々な物が雑然と詰め込まれていた。 653:A 11/03/04 20:10:13.86 UvJ/5TCBO かき回し、使えそうな物を探す。 すぐに棚のナイフストッカーに収納された包丁を見つけた。 無造作にそれを掴み、台所を出る。 もう1つの木製の扉は便所だった。 水あかの痕が汚らしい、不潔な水洗便器があるだけで、他に見るべきものはない。 残すは鉄製の扉だ。 我知らず、喉が大きく鳴った。 しん、と静まった室内に、その音はまるで爆音のように響く。 すると。 それを聞いてでもいたように、鉄製の扉の向こうがにわかに騒がしくなった。 扉が開く音。 木製の階段のきしむ音。 複数の人間が歩き回る音。 次ページ最新レス表示レスジャンプ類似スレ一覧スレッドの検索話題のニュースおまかせリストオプションしおりを挟むスレッドに書込スレッドの一覧暇つぶし2ch