【小説】ZOMBIE ゾンビ その30【創作】at OCCULT【小説】ZOMBIE ゾンビ その30【創作】 - 暇つぶし2ch■コピペモード□スレを通常表示□オプションモード□このスレッドのURL■項目テキスト650:A 11/03/04 20:05:58.28 UvJ/5TCBO 灰。 灰、灰、灰。 彼が気がついた時、視界に広がっていたのは灰褐色の壁だった。 いや、違う。 意識がはっきりすると、自分がベッドの上に寝かされていると理解できた。 視界に広がっていたのは薄汚れたコンクリート打ちっ放しの天井だ。 起き上がって周りを見渡すと、いっそ何もないと言いたくなるほどがらんとした空間が、頼りない白熱電球の光に照らされている。 家具らしい家具といえば、彼が眠っていたベッドと、その枕元に申し訳程度に置かれた小さな机だけだ。 机の上には靴と上着が揃えられている。 651:A 11/03/04 20:07:55.82 UvJ/5TCBO 窓は1つ。 内側から板で打ちつけられ、隙間を目張りされている。 光がまったく漏れてこないため、時間を推し量ることもできない。 扉は3つ。 木製の扉が2つと、鉄製の扉が1つだ。 木製の扉は見るからに貧弱な作りだが、鉄製の扉は頑丈さを重視した作りで、ご丁寧に大人の腕の太さほどもある閂が下ろされている。 まったく見覚えがない部屋だ。 その事実が彼の思考の大半を占めるまで、時間はそうかからなかった。 早急な危険はなさそうだったが、このままでいるわけにもいかないだろう。 そう判断し、手早く靴を履き、上着を着る。 次ページ最新レス表示レスジャンプ類似スレ一覧スレッドの検索話題のニュースおまかせリストオプションしおりを挟むスレッドに書込スレッドの一覧暇つぶし2ch