10/10/06 23:34:51 iEqOyUI40
326 328 の続きです
キリスト教で、アダムとイブが禁断の木の実を食べた後、
お互い恥ずかしくなって性器を隠してしまった話は有名ですね。
では、アダムとイブが食べたリンゴの中には何が入っていたかと
いうと、「理屈」が入っていたんですね。
仏教は、「理屈をまず取り去りなさい」と云う「理屈」によっても
出来ています。「無分別智」ともいいますけどね。
例えば、今までお母さんやお父さん、学校や社会で培ってきた、
要領良く生きるための理屈がいっぱい詰まっていますね？
例えば自分の体ですね。体は自分のものだし、自分で自由に出来るし、
独立した、一個の絶対的なモノだって思いますでしょう？
理屈で考えればそうですけど、でも、実は自分の体は、自分そのもの
ではなくて、殺した米や魚や肉から、その食物は太陽をはじめとした
宇宙すべての恵みによって出来ていますよね？なので、自分は
独立した一個の完全なものではなくて、小宇宙そのものなんですよね。
なので、殺生をして、生きていると云う事は、自分も殺したものそのもの
だし、自分を殺して自分を生かしているとも言えると思うのです。
「勝ち残って生きている」というより、「ご縁があって、宇宙全体に
生かされている」って云う感覚です。
自分はたまたまご縁があって、人間としてこの世に生まれてこれました。
これが動物でも細菌でも、もしかしたら、石ころだったかもしれません。
ただ、この宇宙のどんなモノでも、それなりの持ち味がありますし、
その個性に基づく切っても切れない悪行もあります。どんな生物も
殺生なしでは生きていけませんし、私たちも殺生をして生きていかなくては
なりません。ご縁があって、家族があれば、家族を養っていかないと
ならないです。それには入社試験や出生競争で他人を蹴落とさなくては
ならなかったり、商売仇の売り上げを落とす事もあるでしょう。
よく見つめれば見つけるほど汚い世の中に見える事もあります。