10/10/09 17:59:54 Q8M/vlnp0
俺が八歳の頃のはなし
当時、かわいがっていたポッケを連れて父がドライブでもするか と言い出した。
俺は喜んで「いくいく」と返事をし ポッケを抱き車に乗った。
父は黙って車を運転、初めての車にポッケは目をまんまるにして暴れていた
二十分ほどしたら父が車を止めて こう言った
「栄一、ポッケは飼えなくなっんだ、うちはアパートだろ大家さんに見つかって怒られたんだよ」
「え?どうこと?ドライブじゃないの?」
「ああ お前に黙って捨てようか迷ったんだけどな最後の別れに思う存分遊んでこい」
との父の言葉に子供ながらに理解した。
だが遊べと言われても、泣きながら抱っこすることしか出来なかった。あたりも暗くなり父が
「栄一もう行くぞ!」との強い一言によりしかたなく、そっと下に置き走って車に乗り込んだ。
帰りの車中、父は必死に謝っていたが私はすっかり、ふてくされていた。
ポッケを忘れかけた約一年後
遊び疲れて家に帰ると、汚い猫が駐車場にポツンといた
なんだか警戒しながら私を見ている、近づいてよく見ると
なんとポッケであった、逃げるポッケを呼んでみると
思い出してくれたみたいで私に走り寄ってきた。
つづく