後味の悪い話 その116at OCCULT
後味の悪い話 その116 - 暇つぶし2ch169:本当にあった怖い名無し
10/09/12 15:03:24 QGZtgbuo0
『賭博黙示録カイジ』続き
リタイアしてしまったカイジであったが、特別に次のゲームへの参加権を与えられた
次のゲームも鉄骨渡りであったが、今度の鉄骨の長さは前回の数倍以上であり、さらに下が真っ暗(夜)で見えない高さだった
しかも、鉄骨に電流が流されていて、鉄骨に手を付くことも許されなかった

カイジ達は皆で励まし合って鉄骨を渡っていくが、一人が落ちてしまい、それがきっかけで他の者も動揺して次々と落ちていってしまう
カイジの目の前の角刈りが涙を流して震え出し、蹲ってしまう。カイジは限界だと判断し、ゲームを取り仕切っていた男に「リタイヤだ!電流を止めろ!」と叫ぶ
他の参加者達も「止めてくれ!」と叫び出すが、取り仕切っている男はそれを聞き入れなかった。
結局角刈りの男は鉄骨に手を付けてしまい、電流に悶えながら落下していった
残っているのはカイジと泣き虫のオッサンとカイジの後輩だけになった

しかし、カイジの後ろに居た泣き虫のオッサンは既に限界に達しており、オッサンはボロボロと涙を流しながら前回の鉄骨渡りで手に入れた賞金の金券(ここを渡りきれば換金可能)を取り出すと、
「カイジくん、渡り切ったらこれを換金して、私の妻の所へ持っていってくれ。カイジ君なら信用できる」と言ってきた
カイジは「自分で妻に渡せ!」と必死にオッサンを激励したが、オッサンは自身をどうしようもなく駄目な人間だと卑下し続けた
カイジは仕方なく小切手を受け取ったが、「死の間際に自分以外の人間を心配することが出来たオッサンは上等な人間だ」と感じ、
カイジはせめてその気持ちをオッサンに伝えようともう一度振り向いたが、そこにはオッサンはいなかった。カイジは号泣した

オッサンは無音で落ちていた。あの小心者で泣き虫のオッサンが、カイジを動揺させまいと、自分の口から漏れる嗚咽を必死に押し殺して落ちていったのだ

最終的にカイジは向こう側のビルに到達する
カイジは小切手を取り出すと、自分が今回渡りきった分の賞金と、小切手の分の賞金を要求した
しかし、ゲームを取り仕切っている男はそれを拒否した
「君達は渡っている途中でゲームの中止を要求しただろ、あの少し後に鉄骨の電流は止めていた。このゲームは無効だ。まあ、それを伝えなかったことで犠牲も出てしまったようだがね」


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