10/08/25 15:36:34 WjbToeOf0
〔 マリアさまについて 〕
★エフェソス公会議
アレクサンドリアのアタナシオスは、
マリアさまをロゴス(神の御言葉)の母と称していた。
マリアさまは神の第二位格ロゴスの母であるとの意味である。
位格とは、
他の存在に依存することなく存在するもの(自立存在)のことをいう。
なのでカルケドン信条とアタナシウス信条を共有する正教会では、
マリアさまの呼称として「生神女」という語をつかう。
これに対して、
コンスタンティノポリスのネストリウスは、
この称号を否定して、
人的位格を生んだクリストトコス(救世主を産む者)という新たな称号を提唱し、
マリアさまは聖人ではあるが神の母ではないと主張した。
ネストリウスによると、
キリストの位格は一つではなく、
神格と人格との二つの位格に分離されると考える。
それは、キリストの神格はイエスの福音書に宿り、
人格は消え去った肉に宿っていたことを意味する。
そしてそれは人性においてキリストを生んだマリアさまが、
神の母(テオトコス)であることを否定する。
ネストリオスは、
アリウス主義(キリストの神性否定)および、
アポリナリオス主義(キリストは神の霊しか持たない)に論駁するため、
イエス・キリストの人間性と神性は、
完全に独立した二つの自立存在として並存していたと考える。