10/07/29 21:43:24 0hrWtIg+0
つまらん話ですが・・・
あれは約10年前、僕が中学3年生のときでした。
季節は確か冬。木々も素っ裸ってカンジの季節でした。
当時はまだ健在だった父と、山登りにでかけることになりました。
山登りといっても、それほど険しい道ではなく、標高は400m程度。
別に名所というわけでもなく、交通の便からもにぎやかな所はいえません。
特にその日は、ほとんどというか、まったく人気がなく、ちょっと怖いくらいでした。
その山の中腹に、お地蔵さんがポツンとあるのですが・・・道中
父が何を思ったか、お地蔵さんに千円札を財布から取り出して
石で固定して、お地蔵さんにお供えしました。
「(山頂から折り返して)戻ってくる時、まだあったらお前にやる」
中学のときの千円といったらそりゃ大金ですから僕も嬉しかったんです。
しかも本当に人影もなく、この「ゲーム」は僕の勝ち当然だったんですから。
その証拠に、山頂に向かう中で、誰ともすれ違わなかったし、山頂から
降りる途中でも誰ともすれ違いませんでした。
山頂から中腹に降りてくると、僕はダッシュでお地蔵さんのところへ駆け寄りました。
ところが・・・無いんです。千円札が消えている。周りには誰もいなかったし、
上述の通り、行き帰りでは、誰ともすれ違わなかった。
というより、誰か通ったとしても目立たない、お地蔵さんに千円札が供えてあるなんて
普通気づくか?最初に通りかかって、山頂からお地蔵さんのところに戻ってくるまで
10分程度・・・その間に誰が・・・そう考えたら怖くなって駆け足で下山しました。
オチが弱いので、人に話すときは山登りの最中滑落しそうになって助かった。→
お地蔵さんに備えていた千円札がなくなっていた。→お地蔵さんが助けてくれた。
という具合に話を盛っていますが、千円札がなくなったのは本当で
今でも思い出すたびに不気味に思います。駄文失礼。