10/06/21 00:52:15 pOXzGfXr0
ああ、これで本当に死んでしまうんだと思うと急激に悲しくなってきた。
薬が全員に手渡された。一列づつ薬を飲んで眠るように倒れていく。
最初に主婦が、次に学生さんが。
ああ、いよいよだ自分の番だ、動悸が段々激しくなっていく。
自分の前に座っている男性が薬を飲んで倒れた。
いよいよ自分だ、悲しみと恐怖、口から飛び出しそうになる鼓動、
薬を乗せている手のひらに汗が噴き出している。
ああ、いよいよだ、口に入れようとしたその時、
いきなり目覚ましが鳴って目が覚めた。
夢か現実かまだ意識が混濁している頭に、はっきり「ちっ」という声が聞こえた。
もし、あのとき目覚ましが鳴らなかったら
そのまま二度と起きることがなかったのではないだろうかと思うとマジでびびった。