10/09/07 22:07:18 2OK++rgsO
田舎のローカル線で、何かを延々と一人で呟いている男の子がいた。
十歳くらいで、見た目は良い所のお坊ちゃん風で小綺麗。
ただ顔つきが何となく普通じゃない。
実家の近くに
「健常者として生活するのは非常に困難だが、完全な知的障害者まではいかない」
という人が通う施設があるんだが、そこの人達に見られる独特の雰囲気の顔つきだったから、
多分そういう子なんだろうと思う。
独り言の内容を盗み聞きしてみたら、何か数学の公式と計算みたいなのをずっと唱えている。
恥ずかしながら私は数学は昔から駄目なので理解は出来なかったが、
少なくとも彼の年齢で習うような内容ではなかった。
暫くして停車した駅で降りていった。
ずっと満面の笑みだった。
ああいう子が将来「天才」と呼ばれたりするのかも知れないと思った。