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ニューヨーク(CNN) ナチス・ドイツによるホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の約20年前、ヒトラーが
「ユダヤ人の排除」に初めて言及したとされる署名書簡を、米国のユダヤ系人権団体「サイモン・ウィーゼンタ
ール・センター」がこのほど入手し、ロサンゼルスに運営する「寛容の博物館」に常設展示すると発表した。
同団体の設立者、マービン・ハイアー氏が7日、ニューヨークでの記者会見で書簡を公開した。軍の情報工作員に
あてた1919年9月16日付の書簡で、ヒトラーの自筆署名がある。タイプライターで打った4ページの本文に
は、ユダヤ人排除を政府の「最終目標」にすべきだと書かれている。
ヒトラーは当時30歳で、第一次世界大戦から復員し、軍の宣伝部門に所属していた。上官の指示を受け、工作員
に軍としての対ユダヤ方針を説明するために書簡を書いたとみられる。
ヒトラーはこの中で、ユダヤを宗教ではなく「非ドイツ人」の人種と位置付け、政府の力で合法的に排除する制度が
必要だと述べている。ハイヤー氏によれば、ヒトラーがユダヤ人を名指しして殺害などを指示した正式な署名文書は
ほかになく、この書簡が「最初で唯一の文書」とされる。ハイアー氏は「ナチス・ドイツの歴史全体の中で最も重要
な文書のひとつ」と強調した。
書簡は45年に米兵士がニュルンベルク近郊のナチスの文書保管所で発見し、歴史的資料を扱う民間業者に売り渡し
ていた。一般に公開されるのはこれが初めてだという。
▽CNN(2011.06.08)
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