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少女漫画に関するブログ「Alice au Pays des Shojo」では、フランス人の筆者が、
少女漫画がどう発展してきたかについて紹介している。
日本の漫画作品の人気が高いフランスで人気のある作品は、少年漫画が多い。日本では
少年漫画と並んで人気の高い少女漫画は、フランスでは「高校などを舞台にした恋愛の話」と
考えられており、話の筋がほぼ決まっているとイメージされることから、少年漫画ほど人気が
高くないようだ。
筆者は、少女漫画もほかのジャンルの漫画同様、手塚治虫氏の作品からのスタートと記し
ていると紹介。以前は、松本零士やちばてつやといった、少年漫画家が無名時代に描いていた
が、漫画の本流はあくまで少年漫画だったと説明。
しかし、手塚治虫の「リボンの騎士」は、主人公が少女である本格的な少女漫画の登場で
あったと述べている。主人公は男装しており、当時主流であった少年漫画の読者にも違和感の
ない形だったが、この作品が本格的な少女漫画の先駆け的存在だったと紹介している。
この後、目の大きな人物が登場する少女漫画の時代に入る。すでにこの頃から、ストーリー
の進行の中での繊細な感情の表現は、少女漫画の特徴となっていった。そして、大きな目は
感情の動きを表現するアイテムとなり、単に大きいだけでなく、細部までこだわった描き方を
されるようになったと説明している。
筆者は、ストーリー重視で細やかな感情を表現する少女漫画には、さまざまなジャンルが
あるが、フランス語版で出版される少女漫画は、学園での恋愛をテーマにしたものが多く、
残念だと語っている。
またフランスで少女漫画は、新作が出版されても、以前の作品と代わり映えしないと受け
止められて、人気が出ないのではないかと述べている。
筆者は、日本の少女漫画のフランスでの評価の低さを惜しんでおり、将来的にさまざまな
作品のフランス語版が出版され、その奥の深さが知られていくことを待ち望んでいると記している。
(編集担当:山下千名美・山口幸治)
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