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2008年8月1日、地中海に面したシリアのリゾート地タルトゥースでは、シリア軍のスレイマン准将
が久しぶりの休暇を楽しんでいた。一瞬、遠く海の向こうに1隻のヨットが通り過ぎたかと思うと、
スレイマン氏は突然、頭と首から血を流して倒れた。警備員たちが急いで駆けつけたが、スレイマン
氏はすでに息絶えていた。即死だ。スナイパーが放った銃弾はスレイマン氏の頭、首、腹を正確に
撃ち抜いていた。シリアはこの暗殺の背後にイスラエルがいると確信したが、それを確認する方法も
証拠もなかった。
ところが当時、米国の外交当局は、この事件の主犯が同盟国のイスラエルに間違いないと確信して
いたことが分かった。内部告発サイト「ウィキリークス」が、20日に英紙ガーディアンを通じて暴露
した米国の外交公電によると、米国はスレイマン暗殺がイスラエルの仕業だと確信していたという。
ウィキリークスは、北朝鮮とシリアを結ぶコネクションとうわさされていたスレイマン氏の正体も
暴露している。
米外交官らが国務省に報告した公電には、「暗殺の容疑者は明らかにイスラエル」としている。
暗殺の動機についてははっきりと書かれていないが、ガーディアンによると、当時スレイマン氏は
イスラエルの海外公館に対するテロを計画していた。前年の2007年9月に、イスラエルがシリアの
秘密軍事施設を爆撃によって破壊したことへの報復だ。破壊された建物について米国務省は、「シリ
アが北朝鮮の支援を受けて建設中だった核施設」だということを把握しており、スレイマン氏はこの
核施設の責任者だった。イスラエルの情報機関モサドも、これと同じ情報を入手していたという。
スレイマン氏は准将クラスで、海外にその名が知られるような人物ではなかったが、米国務省や
外交官らは同氏について正確に把握していたことも分かった。公電によると、スレイマン氏はシリア
のバッシャール・アサド大統領の安全保障補佐官で、大統領から直接指示を受けて特殊任務を遂行し
ていた。公開された公電は、「スレイマン氏は大使館員などの間では特別な地位を持つ大統領の側近
として知られていた」「大統領が直接指示した極秘プロジェクトを指揮し、その一部に関してはシリ
アの軍部にも知られていなかった」などとしている。「極秘プロジェクト」とは、北朝鮮やレバノン
といった米国の敵対勢力と連携し、核兵器製造技術を手にすることを意味する。
この暗殺事件発生後、シリアが国際社会に向けてイスラエルを強く非難できなかった理由も明らか
になった。当時、イスラエルと平和協定草案について話し合いを行っていたシリア政府は、「イスラ
エルの犯行でない可能性があるだけでなく、平和の雰囲気に水をさし、しかもシリア当局の無能さを
さらけだす可能性まである」と判断したようだ。ウィキリークスは今月7日に公開した公電でも、「北
朝鮮はイランやシリアなどにミサイル製造技術を輸出し、中東の武装化をあおっている」と暴露して
いる。
ソース:朝鮮日報 URLリンク(www.chosunonline.com)
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