10/10/27 18:48:04
日本の漫画、アニメ、ゲームなどのファンが多いフランスでは、これらに関連した日本語
として、「オタク」という言葉も一部には伝わっている。しかし、単純にこれらの文化を好む人を
指すことが多く、実態はよく知られていない。日本に関する記事を扱うブログ「Chi’s Cafe」
では、日本のオタクについて説明している。
欧米では、前衛的な文化を総称して「アンダーグラウンド」と呼ばれるが、日本では少し
異なる「オタク」と呼ばれる層が存在すると紹介している。オタクは漫画やアニメが好きで、
社会から離れて部屋や家に閉じこもり、趣味に夢中になる人を指すと説明。
不法な行為に及ぶことがあるアンダーグラウンドと異なり、オタクは犯罪に走ることは
ほとんどなく、自分が好きな世界に浸る。一方で、同じ趣味を持ったもの同士が、必要に
応じて交流するなど、完全に社会性を失っておらず、独特な存在だと説明している。
筆者は、オタクは日本の独特な環境から生まれたと考えているようだ。技術の進歩や
産業の開発が、急速に進んだ日本では、仮想と現実が交差し新しい文化が生まれるなど、
世界でも独特の文化が形成されていると語る。
また、もともと日本は集団社会であり、現在も学校の制服があることからも均一的な
行動を望む社会の姿がうかがえる。日本の学校では競争も激しく、戦後は民主化も進み、
日本人の考えも個人主体へと変化しており、日本社会にはこれらが混在していると説明。
この中でオタクたちは、自分はほかの人たちとは違うという選民意識を持ち、消費欲が
盛んであり、現在の競争社会をうかがわせる一面を持つ。そして、社会に交わることを避
けることで、現在の日本社会を否定する前衛的な考えが根底にはあると指摘している。
筆者は、数年後にはフランスの辞書にも、「オタク」という単語が登場するだろうと述べ
ている。(編集担当:山下千名美・山口幸治)
URLリンク(news.searchina.ne.jp)