10/10/26 22:26:25
異文化交流を主題にしたコミックエッセイ「日本人の知らない日本語」。日本語教師を
主人公に、外国人生徒たちとの日常を描いたもの。テレビドラマ化され、今年7月から9月
まで日本テレビ系列で放映された。
幼少時から日本への興味を抱き続けているというフランス人のブログ「akito no
nihon」では、日本でこのドラマを見た筆者が、この作品は独特であり、日本だからこそ
放映されているドラマとつづっている。
まず特徴的なのは、同番組では、主人公が教師を勤める日本語学校の生徒として、
外国人が多数出演していることだとし、日本のドラマには外国人が出演しないことが
多い、と述べている。
フランスでは日本と同様の形態のドラマはあまり見られないが、テレビ放映される
ドラマの出演者に外国人を入れる場合、その外国人の国籍を持つ視聴者を意識して
配役することが多い。しかし、同作品のターゲットとなる視聴者層はあくまで日本人
であることも、独特と感じたようだ。
そして、ドラマで表現される外国人の姿からは、日本人が外国人にどんな印象を
持っているかが伝わってくるようだと記している。
筆者は、ドラマで使用される発言の中に「日本で何か悪事をしたら強制送還」と
いったものがあることに注目している。フランスのドラマでこのような発言があれば、
悪意の有無にかかわらず外国人蔑視ととらえられ、人権擁護団体からバッシングが
起こり、検閲により放映禁止となる可能性もあると述べている。しかし、日本では特
に物議を醸している様子もないことから、「日本では、まだ外国人が完全に市民権を
得られていないのではないか」との見方を示している。
日本人製作の、日本人向けに外国人の姿を描いた同作品。もともと保守的な
日本が、徐々に外国や外国人が持つ長所と短所に対して、それまで閉ざしていた
精神的な門を開いていることがうかがえるようだとつづっている。
(編集担当:山下千名美・山口幸治)
URLリンク(news.searchina.ne.jp)