10/10/22 22:51:11
【モスクワ=遠藤良介】独立行政法人の石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は
22日、ロシアの独立系石油会社「イルクーツク石油」(INK)と共同で探鉱していた東シベ
リアの鉱区で油田を発見したことを明らかにした。
可採埋蔵量は少なくとも1億1千万バレルと推定されている。未開発鉱区の多い東シベリアで
日本の探鉱が成功したのは初めて。商業生産に移行した場合、第2段階を建設中の東シベリア-
太平洋パイプライン(ESPO)を通じて日本に輸出される見通しだ。
JOGMECによると、油田が見つかったのは2009年に試掘を開始したイルクーツク州北
部のセベロ・モグジンスキー鉱区。中東産原油と比べて軽質で、硫黄分の少ない良質の原油が確
認された。現在は鉱区南東部だけが探鉱された段階で、鉱区全体の可採埋蔵量は3億7千万バレ
ルとみる専門家もいる。
同州では他の2鉱区についても共同で試掘が進められており、天然ガスなどの産出が確認され
ている。
3鉱区の合弁開発会社にはJOGMECが49%、INKが51%を出資。日本側は出資比率
と同等の権益を得ることができる。これら鉱区には14年までに3億ドル(約243億円)が投
じられる見通しだ。
ロシアでは石油生産の中心を担う西シベリアの油田が減退期に入っており、東シベリアでの新
規油田開発が急がれている。
東シベリアでは中国と露国営石油企業による共同探鉱も行われており、日本はそれに先駆けて
油田発見にこぎ着けた。他方、北方領土交渉が一向に進まない中、今回の油田発見によって日本
がロシアに資源供給面での依存をさらに深める構図も鮮明になる。
ソース URLリンク(sankei.jp.msn.com)