10/09/14 23:38:31
主に2ちゃんねるなどで多用されるアスキーアートのマスコット「クマ―」。コミカルな表現で
和ませてくれる定番キャラクターだが、欧米では「Pedo Bear」の名で知られ、その意味合
いが日本のそれとはかなり違う。米国の匿名掲示板「4chan」など英語圏のBBSでは、
子どもの性的画像へリンクを貼る際に使用されることが多く、“変態”としてのイメージが
強いという。しかし、最近は着ぐるみやハンカチといったネット以外で「Pedo Bear」を目に
するケースが増えているようで、米カリフォルニア州の保安官事務所は「Pedo Bear」の
隠れた意味を知るよう、子を持つ親へ警告している。
米放送局NBC系列KSBY-TVによると、呼びかけを行っているのはカリフォルニア州にある
サン・ルイス・オビスポ郡保安官事務所。この保安官事務所は、ネット以外の場所でキャラ
クターを目にする機会が増えたとして、「“不安な新しい現象”について警告している」(KSBY-
TVより)。同局が伝えたニュース映像では、サンディエゴで開催された「コミコン・インター
ナショナル」で着ぐるみの「Pedo Bear」が赤ちゃん連れの親子に接しているシーンや、フロ
ントガラス部分にシールが貼られている車の写真を、保安官事務所作成の警告チラシを
引用する形で紹介。確かにネットの中だけでなく、イベントや街中でこのキャラクターを目に
する機会は、決して多くはないかもしれないがゼロではないようだ。
警告チラシでは「Pedo Bear」とは何なのかを説明すると共に、今年のコミコン開催以降、
子どもたちがこのクマのイメージを見る機会が増え、存在が知れ渡ってきたとして、潜在的
な意味を知るよう注意を促している。つまり、保安官事務所は、このキャラクターを持って
いる人が小児性愛者かもしれず、うかつに近づくと子どもに危険が及ぶ可能性があると
伝えたいらしい。
この対応について、米ブログメディアのGawkerは「面白い警告」「バカな警察」とストレート
に表現。性的な意味合いがあることは認めながらも、「ネット上で最も人気のあるキャラ
クターの1つ」として、こうした警告は「考え過ぎ」とする見解を示している。Gawkerは直接
保安官事務所にコンタクトを取っているが、対応した担当者は「ネット上でふざけて使わ
れている」キャラクターだと、理解はしているそうだ。ただ、「いずれにせよ両親に警告する
ことを望んでいる」(英紙デイリー・メールより)という。
デイリー・メール紙も「おかしな警告」と伝え、保安官事務所のチラシは「ネットの笑いの種
を作った、まじめくさったニュースレター」と評している。子どもを守るのは大人の務めとは
いえ、保安官事務所が抱いた今回の不安は、欧米メディアから笑い飛ばされるほど極端
過ぎる話だったようだ。
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